JTBコミュニケーションデザインは4月21日、「D X時代の課長調査」の結果を発表した。調査は3月3日~4日、従業員数100人以上の企業に勤務する、組織の中核を担う課長層1,000名(30歳代20%、40歳代40%、50歳代40%の割合で抽出)を対象にWEBで行われた。

  • 自分の仕事とDXとの関わり

    自分の仕事とDXとの関わり

自分の仕事とDXとの関わりを聞いたところ、25.4%が「自分の仕事の性質上、DXは関係がない」と回答。特に、営業、人事、総務、教育、医療などに携わっている人で多く、DXは様々な業種、職種に関連すると考えられるなか、組織の中核である課長職にあっても4人に1人は自分には関係ないと認識する現実が明らかに。DXとの関わりでは「業務の中でDXを推進している」が最も多く60.7%を占めた。

一方、「管理職の役割として、DXにはしっかり取り組むべきと思う」と回答した人の割合は全体の65.0%。ただし従業員規模による差が見られ、3,000人以上の会社では75.3%と高い割合を示したのに比べ、100~499人規模の会社では56.2%と、4割以上の課長は取り組むべきと思っていないことがわかった。

  • 課長の困りごと

    課長の困りごと

続いて、DXに関する困りごとを教えてもらったところ、「DXに関する知識やスキルを身につけていない」(38.1%)や、「DX推進を、具体的にどう進めればいいかがわからない」(25.2%)が上位となり、全体的に「わからない」ことに困っている人が多いよう。

対処法としては、「インターネットで検索して、解決策を見つける」(44.6%)が最も多く、次いで「社内のDXやデジタル関連の部門に聞く」(30.3%)、「DXやデジタルに詳しい部下や同僚に聞く」(22.6%)と続き、社内の専門部門や同僚よりも、自分でネット検索する割合が多い現状が明らかとなった。

  • DXなどの変化の激しい現代に課長という役職にいることをどう思うか

    DXなどの変化の激しい現代に課長という役職にいることをどう思うか

次に、DXなどの変化の激しい現代に課長という役職にいることをどう思うか尋ねたところ、半数近くが「責任を感じる」(46.0%)と回答。この割合は、2019年の前回調査から10%以上増加しており、自身の役割に大きな責任を感じている様子がうかがえる結果に。そのほか、「チャンスである」(23.4%)、「もっと昇進していたかった」(16.3%)という前向きな考えが見られた一方、「自信がない、不安である」(17.5%)という弱気な意識も見受けられた。なお、若い課長ほど「チャンスである」という意識が強い傾向に。

最後に、DX時代の課長に、「新入社員として人生をやり直すとしたら」と聞いたところ、「家庭や趣味を大切に、マイペースの人生を送りたい」(42.3%)がダントツのトップに。次いで「知識や技術を身につけ、専門家として高みを目指す人生を送りたい」(31.8%)、「安定した組織で、安心して仕事をしたい」(26.8%)、「新しい事業や商品で社会を変えるような、革新的な仕事がしてみたい」(18.0%)といった声が上位にあがった。