女優の北川景子が、来年1月スタートのフジテレビ系ドラマ『女神(テミス)の教室 ~リーガル青春白書~』(毎週月曜21:00~)に主演することが24日、明らかになった。

  • 北川景子=フジテレビ提供

このドラマは、未来の法曹界を担う若者たちが通うロースクール(法科大学院)を舞台に、裁判官で実務家教員の主人公と彼女を取り巻く人々が自身の価値観をぶつけ合いながら、法曹界のあり方を問うオリジナル作品。大北はるか氏と神田優氏が脚本、澤田鎌作氏と谷村政樹氏が演出を担当する。

北川が演じるのは、青南大学法科大学院に派遣教員としてやってきた柊木雫。教員の藍井仁と5人のロースクール生たちに出会うが、目先の“司法試験合格”のみを目指すロースクール生の姿を目の当たりすることに。教師側は生徒に司法試験のノウハウを教えることにしか興味がなく、生徒たちも単位が取りやすい授業を履修しながら試験の対策になることしか求めていなかった。

裁判官時代は一つ一つの事案に時間をかけ、「人を知らなければいい法律家にはなれない」を信念に職務を全うしていた柊木。そんな彼女が、日本の司法を担う生徒たちを立派な人材に育て上げるため、授業で重視したのは“人々の行動に隠れたなぜ?”を見つめること。生徒たちが法曹界に進み、実際の事件を扱うとき向き合うのは、法とさまざまな事情を抱えた“人間”だ。だからこそ柊木は、まずは人を知ること、知ろうとすることが大切だという信念を教え込む。

そこで彼女は毎回、ある判例を取り上げそこに登場する人物の行動に着目。真逆の価値観を持つ藍井や生徒たちと切磋琢磨しながらも法の教科書には載っていない“気づき”を与えていく。ひょんなことから教鞭を振るうことになった柊木による、法の教科書には全く載っていない「人」を知るための授業とは…。

柊木は、豊かな感受性と気さくさで人間味あふれる人物。裁判官という職業柄、エリートで完璧なタイプと思われがちだが、完璧とはほど遠い。トンカツが大好物。

学生時代に父親が勤め先の町工場を解雇されたことで、原告側の家族として裁判に同席。その際に裁判官が原告一人一人の話に熱心に耳を傾ける姿に感銘し、自身も裁判官を志すようになる。大学卒業後はロースクールで法律を学び、東京地裁・刑事部の裁判官として活躍していた。学生時代の体験やロースクール時代の恩師との出会いから 、“人を知らなければいい法律家にはなれない”という信念を持ち、とことん人を知ろうとし、人と関わろうとする。しかしその信念があだとなり、月に30件・年に300件の裁判を受け持たなければならない中で、効率よく案件をこなせずにいた。

そんなある日、裁判所の所長から辞令を渡され、派遣教員としてロースクールへの勤務を命じられることに。だが、12年ぶりに訪れたロースクールでは、かつて自身が学んだような実務に通じる授業は行われず、司法試験の合格という目先のゴールのための授業ばかり。そんな現実に違和感を覚えた柊木は、法曹界の未来をよりよくするために人と向き合い、見つめながら“人を知るため”の授業を始めていく。

コメントは、以下の通り。

■北川景子
――今作の出演が決まった際の心境をお聞かせください
「まだ台本もできあがっていない時期にお話をいただいたのですが、野田プロデューサーとは『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(2009年)でご一緒していて、当時はお互いにまだ新米同士だったので、“えっ?あの野田さんですか?”というところから始まったんです(笑)
最近はフジテレビの連続ドラマにあまり出演できていなくて、(『探偵の探偵』以来)約7年ぶりになります。現場の顔ぶれも懐かしい方ばかりで、本当にどんな作品になるのか、まだ台本もないうちから楽しみでした」

――月9作品初主演ということで意気込みはありますか?
「フジテレビのドラマには若い頃から毎年のように出演させていただいていたので、“月9の主演は初めてなんだ!”と意外に感じました。この伝統あるドラマ枠に、また出演させていただくことだけでもうれしいのに主演させていただけて本当にうれしいです。でも野田さんや、信頼している澤田(鎌作)監督、以前から知っているスタッフの方々と一緒に作っていけるので、荷が重いとかプレッシャーを感じることはありません。初めてご一緒するスタッフの方ばかりだったら、プレッシャーがあったかもしれませんが、今回はやはり楽しみとうれしさしかありません!」

――オリジナルドラマとなりますが台本や自身の役に関する印象は?
「リーガル作品はこれまでもたくさんありましたが、弁護士や裁判官、検察官を目指す人たちが通うロースクールを舞台にした作品はあまり見たことがないので、設定自体すごく新しいと思いました。役柄についても、私が今までにあまり演じたことのない、すごく真っすぐでピュアな、人のことをいろいろな角度から捉えることができるキャラクターで、それでいて少し頼りないところもある。生徒たちにしてみれば“この先生、大丈夫?”と、少し抜けている部分が危うく映ったらいいなと思います」

――視聴者へメッセージ
「裁判官としてのキャリアに誇りを持っていた柊木が、ロースクールに派遣されて職員になるところから始まります。裁判官になったとはいえ、何もかもをうまくこなしてきたわけではない柊木が、さまざまなことに向き合って奮闘していく物語なので、皆さんにも共感いただけることが多いのではないでしょうか。学生目線で言えば、夢を追いかけることの苦悩などにも共感いただけると思います。リーガル作品ですが、ハッ!としたり、いつの間にか引き込まれたりと、気軽に見ていただける作品になればうれしいです。コメディーのような部分と、人の真髄をついているドラマ性のバランスをうまくとれるようにがんばりますので、ぜひご覧ください!」

■野田悠介プロデューサー
「“真相を解き明かせ!真実は何か!?”。リーガルドラマでは弁護士や裁判官などはよく見るが、真実にたどり着く過程で彼らは何を考えているのか?依頼人などを守るために、彼らはどういうことをしているのか?法律って難しくて敬遠しがちですが、実は身近で私たちを守ってくれるもの。エリート集団だと思う人たちも多いとは思いますが、法律家がどのように法律を学んでいくのか。夢を追いかけたり、叶(かな)えたい目標に向かって突き進んでいく。そこを支える先生と生徒の成長は学園ドラマとしての魅力も兼ね備えています。毎話、柊木から投げかけられる課題に戸惑いながらも向き合っていく。そんな彼らの成長を視聴者の皆さまへ届けたいと思っています。
そして、北川景子さんが今まで演じたことのない、無駄に一生懸命で非効率的な女性。残念で頼りない所もあるけど、とことん前のめりで向き合う主人公・柊木雫。北川さんの凛としたイメージとは正反対の役柄をどのように演じていただけるのだろうかとイメージしながら柊木雫を作り上げていきました。以前もご一緒させていただいて、もう一度絶対にお仕事をしたいと思っていたので、お受けしていただけて本当にうれしかったです!
ロースクールで出会う癖のある先生たちと、個性豊かな生徒たちに囲まれて、先生としてどう成長していくのか?学生たちに認めてもらえるのか?ロースクールのリアルな日常と先生と学生たちの成長を描くリーガル青春群像劇を、どうぞお楽しみに!」

(C)フジテレビ