ビズヒッツは10月17日、「職場への退職の伝え方に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は9月18日~10月2日の期間、退職経験のある男女320人を対象に、インターネットで実施した。

  • 退職の報告をする際に悩んだこと

退職報告する際に悩んだことを尋ねたところ、最も多い回答は「退職理由の伝え方」(90人)だった。「退職理由をどのように伝えれば納得してもらえるか悩みました」「給料や人間関係に不満があって辞める際、本当の理由を言っていいものなのか悩みました」など、本音を伝えてしまうと気まずくなることや、本当の理由を誤解なく受け取ってもらうにはどうしたらいいか悩んだという声が多かった。

2位は「伝えるタイミング」(80人)だった。一般的には、退職希望日の1~3カ月前に退職意思を伝えるのが目安とされているが、「繁忙期以外の時期や、上司の機嫌がよくて予定がない日を見定めること」「忙しい上司だったため、伝えるタイミングや時間に悩みました」「タイミング。遅すぎても早すぎてもダメだろうと、時期はものすごく考えた」といった声が挙がった。

3位は「慰留されたときの返し方」(40人)となった。「引きとめられることが分かっていたので、押し切って退職できるか」「以前、伝えたときに引き留められたので、退職したいときに辞めさせてもらえるかが心配」などの意見が集まった。

4位は「相手の反応が不安」(30人)、5位は「職場に迷惑がかかること」(24人)だった。

上司に退職の意志を伝えた時期を聞いたところ、最も多かったのは「退職1カ月前」(36.6%)だった。「インターネットで調べたら、退職1カ月前に伝えるのがベストと書いてあったため」「できるだけ仕事の引き継ぎをして、迷惑をかけずにやめたかったから」「就業規則で定められていた最低限の期間だったから」といったコメントが多かった。

  • 上司に退職の意志を伝えた時期

2位は「退職3カ月前」(20.9%)だった。理由は、「仕事の整理や引き継ぎにかかる時間を逆算して時期を設定した」「就業規則で決まっていたから」「役職を持っていたため、早めに伝えた方がいいと思ったから」といったものだった。

3位は「退職2カ月前」(17.2%)だった。「就業規則上は1カ月前まででしたが、引継ぎや後任探しの都合を考慮しました」「転職先の入社日を固めたため、逆算すると2カ月前になった」などの声が寄せられた。

退職の意思を上司に伝えたタイミングは「勤務時間中」(32.6%)が最も多かった。2位は「終業後」(30.9%)、3位は「定期面談のとき」(10.6%)となっている。

  • 退職の意思を上司に伝えたタイミング

退職理由を正直に伝えたか尋ねたところ、67.2%が「伝えた」と答えた。「隠すほどの内容ではなかった。また慰留されたくなかったので、嘘偽りなく退職の理由を伝えました」「これまでお世話になった会社なので、嘘ではなく正直に前向きにお伝えしたかった」などが理由だった。

  • 退職理由を正直に伝えましたか

「正直に伝えなかった」は32.8%だった。「本音を言うと相手が気を悪くすると思ったので、ある程度オブラートに包んで説明しました」など、職場や人間関係への不満が原因で退職する場合は、理由を正直に伝えないケースが多いことがわかった。