JR西日本は15日、徳山駅にて「第3回 鉄道フェスティバル in とくやま」を開催した。駅構内留置線にてDEC700形と227系の運転台見学、軌道自転車の乗車体験を実施したほか、鉄道模型展や鉄道部品・グッズ販売なども行われた。
「第3回 鉄道フェスティバル in とくやま」は午前の部(10時30分から12時まで)・午後の部(13時から14時30分まで)の2回開催。10時からオープニングセレモニーが行われ、JR西日本 徳山管区駅長の西嶋俊輔氏が、「コロナ禍の影響で3年ぶりの開催となりました。限られた時間ですが、社員手作りの楽しいイベントにしたいと思いますので、皆さんもぜひ楽しんでください」と挨拶した。セレモニーに続き、地元・周南市の園児たちが、「はしれちょうとっきゅう」「線路は続くよどこまでも」など3曲を合唱した。
電気式気動車DEC700形、近郊形電車227系の運転台見学は駅構内留置線(9番線)で行われた。2021年に1両のみ製造され、一般公開は2回目というDEC700形の人気が高く、こどもたちを連れた家族など多くの人が運転台見学のため並んでいた様子だった。
DEC700形は今回のイベントで、車体前面・側面の種別・行先表示器(フルカラーLED)にカープ坊やのイラストを表示し、車内の案内表示器(3色LED)も「赤ヘルナイター号」として案内を行っていた。車体側面にデザインされた、楽譜をイメージした「dec700」のイラストも特徴。車内は運転台付近を除き立入禁止だったが、JR西日本の電車等で見られる転換クロスシートをDEC700形でも採用(一部を除き2列+1列の座席配置)している。
227系は広島地区の快速・普通列車で活躍し、徳山・新山口方面の一部列車にも使用される。イベントでは、3両固定のA57編成が展示され、DEC700形と同様、フルカラーLEDによるカープ坊やのイラストも表示された。車内では運転台見学に加え、最後尾車両でマイクを使った車掌アナウンス体験も行った。その他、駅構内留置線(8番線)にて軌道自転車の乗車体験を実施。徳山駅新幹線口1階「ぞうさんの寄り道 やすむっちゃ」で鉄道模型展(Nゲージ)、徳山駅南北自由通路の情報発信コーナーで鉄道フォトギャラリーが行われ、どちらも多くの人が集まっている様子だった。
徳山駅前図書館2階インフォメーションスペースでは、オープニングセレモニーに続いて鉄道部品・グッズ販売がスタート。広島・山口地区の列車で使用されたサボ(列車行先表示板)も用意され、1枚3,000円で販売されたが、午前の部が終了する頃にはほぼなくなっていた。インフォメーションスペースの0系新幹線モニュメントでは、JR子供用制服を着たこどもたちが記念撮影。「ICOCA」マスコットキャラクター「カモノハシのイコちゃん」も会場に現れ、人気を集めていた。3年ぶりの鉄道フェスティバル開催ということもあり、徳山駅周辺は午前・午後ともににぎわいを見せた。
なお、電気式気動車DEC700形は今後、11月5日に開催される「車両撮影ツアー@下関総合車両所」でも公開を予定している。DEC700形と廃車予定の117系・クモヤ145系、ヘッドマーク付きのEF65形が横に並んだ状態で撮影可能だという。せとうち観光ナビ「setowa」にて、10月21日10時に発売される商品(商品名「車両撮影ツアー@下関総合車両所」)を購入することで参加できる。