コント日本一を決める『キングオブコント2022』(TBS系)で優勝したお笑いコンビ・ビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)が8日、放送直後に実施された優勝報告会見に登場。優勝の要因や優勝賞金1000万円の使い道、今後などについて語った。

  • ビスケットブラザーズのきん(左)、原田泰雅

きんは、優勝した今の心境を問われて「偉大なる大会でチャンピオンにならせていただいた。偉大なるチャンピオンになれるよう精進したいです」とコメント。それを受けて原田は「僕はすぐ調子にのるので、偉大は全部相方に任せようかな」と話した。

また、原田は「大阪(吉本に所属)でチャンピオンになれたので、大阪がそれで盛り上がったらいいな。僕ら、見た目も太っちょ。劇場にそんなにお客さんを呼べていなかったので、お客さんを呼べるようになれれば。お客さんを呼べるようにするという点で、これですこしは恩返しができのでは」と話した。

1本目に披露したネタ「野犬」に関して原田は「2020年の準決勝のトップバッターでやったんですよ。それだけで勝つつもりでいた。でもトップバッターでやるとなって、2本目がそんなに強くなかったので決勝に行けなかった。それで『(「野犬は」)キメで温めておきたい。世に出したい』という気持ちが強くなった」と告白。続けてきんが「3年前からメディアに出さずに、自分たちで温めていた」と説明した。

さらに原田は、勝因のひとつに事前VTRをあげて「僕ら、テレビ出たとき、見る人が見たら『何がおもろいねん』となる。スタッフさんの用意された事前VTRで『笑うことをあきらめないで』とお客さんに投げかけてくれた。そうしたらほんまに(観客らが)あきらめずに笑ってくれた。見え方が変わり、味方してくれたのでは」と分析した。

優勝の背景について原田は「マネージャーがめっちゃ仕事をしてくれる。あと、僕らに毎回毎日『お二人は天才ですから!』とずっという。その勢いでピューッ! といってる」といい、さらに「ハイヒールのリンゴ姉さんのお家に招待してもらって、ハイヒールの形のヒョウ柄のソファがあって『それ座っていいよ』と言われてからめっちゃ結果が出ている。本当にご利益が出ている」と感謝。

また、「あとは霜降り明星のせいやとご飯に行ったとき『おまえら、スゲーわ。優勝するかもしれない。ファイナリスト2回ってエグいで』と言っていた。M-1とったの忘れたのかな、と思うくらい声援をバーッとくれた。『おれと食事したら、チャンピオンなんねん。メシ食った後輩が、劇場で1位やったもんな』と薄いこと言われた(笑)」と明かした。

報道陣から、優勝賞金1000万円は折半かと問われると、2人とも「そうですね!」と回答。それでも原田は「岸和田の実家、昔住んでいたところがボロ家だったので2、3年前に崩したんです。そこの土地が残っている。公園が好きなので、その土地で公園つくれたら」と願望を明かし、きんが「500万円で?」と聞くと原田は「いや、1000万。ビスブラという名前をつける」と意気込んだ。

原田は、きんの父親にも言及。「この相方のお父さんが『レクサスに乗りたい』と相方だけじゃなくて、僕にも言ってくる。(公園かレクサスで)ルーレット回すしかない」とコメント。さらに「後輩の空気階段の水川かたまりに、1万4000円借りている。『優勝したから返せそう』と伝えたい」と笑った。

ネタ中で見せた高い演技力にからめて、原田は「東住吉高校・芸能文化科という芸能の高校に行っていた」と学生時代に言及。「わりと古典芸能とか色んなことを学ぶ学校だった。役者になりたい気持ちがあって行った」ものの、「東住吉から大阪市内に行ったら『子役やっていました』『劇団やってました』とかいう人ばっかりで、高校から野球やるみたいな感じになって心が折れて芸人になった。だから演技はちゃんと演じたい気持ちがある」と語り、役者業への意欲を見せて「ドラマつくってみたいです。ちょっとやってみたい気持ちはある」と述べた。

今後について食レポなどいろんな仕事をしたいと意欲を示し、原田は「チャンピオンのなかで、はじめて無茶させられるチャンピオンになったのでは。いろんな体を張る仕事も来るのかなと思っている。あとはカッコよく、デブ卒業くらいの気持ちで、トークとかできたら。バラエティなどでも活躍したいですが、ネタはとにかくやり続けたい。単独ライブも」と話した。

東京進出について、きんは「いずれめっちゃ有名になれても、関西の劇場に出たい」というと、原田は「今から東京に出ることにビビっている……」と本音を吐露。きんは「優しくしていただいたら来るかも」とほほ笑んだ。

TBSでは昨年に引き続き、ダウンタウンが総合MCを務める『お笑いの日2022』(8日14:00~21:54)を8時間にわたって生放送。そのフィナーレとして『キングオブコント2022』が放送された。

決勝では、いぬ、かが屋、クロコップ、コットン、ニッポンの社長、ネルソンズ、ビスケットブラザーズ、や団、ロングコートダディ、即席ユニット初の決勝進出を果たした最高の人間の10組がネタを披露。うち、上位3組のビスケットブラザーズ、や団、コットンがファイナルステージに進出し、ビスケットブラザーズが3組中トップとなる総合得点963点を叩き出した。