――舞台に立つ面白さはどう考えていますか?

香取:生の緊張感。そこが難しくて、舞台が苦手な部分の一つでもあるのですが、いざやるとなると生の緊張感で、いつもやっていることをやらなければいけない。ずっと稽古で積み重ねたものなんだけど、いつもと違う空気があふれた瞬間に軌道修正したり、でも修正せずに今日はこの空気で進もうとか、日々かわるがわる同じことを繰り返すところですかね。

草なぎ:映画とドラマは失敗の部分が見られない。舞台は始まったら全部見えてしまうので、そこは非常に緊張感があって好きなところですね。もしかして俳優業において一番その人のすべてが見えてしまうところだと思うので、そんなところを楽しんでもらえたら。そのときそのときに変わり、一期一会だなと思うので、それ故に全身全霊を持って挑むという感じですかね。もちろんドラマも映画もそうですが、特にそう思っています。

――三谷さんと3人でいるときにどんな雑談をされていますか?

草なぎ:三谷さんはけっこう聞いてきます。「最近何してるの?」とか、ワンちゃんのことを聞いてきたり。三谷さんも飼われているみたいで。前回のときに三谷さんと2人で飲みに行った話も。僕は三谷さんのファンなのでいろいろ話を聞きたくて、『古畑』のあの回はどうだったんですかとか聞いたんですけど、聞くとあんまり教えてくれない人なんです(笑)。僕に聞いてくることが多いですね。

香取:この間も、「草なぎさんすごく稽古が楽しそうですよね」って。三谷さんが気になって聞いて、僕にも聞いてきて、三谷さんはわかっている感じで「いかがですか? 香取さんは」って言うから、「僕は楽しくはないです、仕事です(笑)」って話をして盛り上がりました。

草なぎ:楽しくやっています。いい感じに緩急をつけて、緊張とリラックスを繰り返しながら。

――タイトルの「危険なふたり」にかけて、お互いにここが危険だなと思うところは?

草なぎ:慎吾ちゃんは絵を描くのでたくさん個展とかやられていて、作品を見ていると、明るい彼の部分もあるんですけど、ドキッとさせるような狂気を絵から感じるところとか、普段穏やかでにこやかなのに心の中にそういう危険な香りをするものがあります。

香取:つよぽんはアドリブ的なことが苦手だって言いながらも、いざやると「やりゃいいんだよ!」「関係ねえ!」みたいなところが危ないヤツですよ(笑)

――『burst!』の再演も叶いましたが、これから“しんつよ”としてやってみたいことは?

草なぎ:再々演ですかね。

香取:早いな!

草なぎ:歌も2人でやったりとか。

香取:SingTuyoとして「KISS is my life.」という歌がありますが、2曲目もあったら面白いんじゃないかなと思います。

草なぎ:いいですね!