公演初日を迎えた舞台『野鴨-Vildanden-』のプレスコール及び取材会が3日、東京・三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで行われ、主演の藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が忍成修吾、前田亜季、浅野和之とともに取材に応じた。

  • 舞台『野鴨-Vildanden-』のプレスコール及び取材会に登場した前田亜季、忍成修吾、藤ヶ谷太輔、浅野和之(左から)

ヘンリック・イプセン作、上村聡史演出、藤ヶ谷太輔主演の舞台『野鴨-Vildanden-』が、この日から9月18日まで(9月6日、9日、13日、16日は休演)東京・世田谷パブリックシアター、9月21~25日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演。『野鴨』は、シェイクスピア以後、世界で最も盛んに上演されてきた劇作家とも言われるノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンが1884年に発表した珠玉の名作で、主演の藤ヶ谷が理想を追い求め真実こそが正義だと信じてやまない"正義病"のグレーゲルスを演じる。

公演初日を迎えたこの日は、藤ヶ谷らが報道陣を前に舞台の一部を披露した後に会見。前夜にはセリフを飛ばした夢を見たという藤ヶ谷は「この劇場もそうですしイプセンの作品に上村さんの演出とすべてが初めてで、自分の中で挑戦しているなという気持ちと挑戦させていただける環境があることはありがたいなという思いもあります」と舞台が出来る喜びを噛み締め、「この作品は難しく思われるかもしれませんが、現代に通じる部分がたくさんあります。しっかり見ていただくためにも我々もしっかりと繊細なお芝居をお届けしなければいけないという中、ドキドキと興奮にちょっと怖さなど色々と混じっているところです。昨日はセリフを飛ばす夢を見ましたが、皆さんを信じて皆さんからエネルギーをもらい与えてカンパニーを最後まで走り抜けられたらなと思います」と意気込んだ。

共演者にも触れ、「忍成さんとは一緒にお芝居をやらせていただく画面が多いので、すごく芝居の中でも頼りにしている存在です」と語った藤ヶ谷は「抜けている部分があったりするので、稽古で場が和んだりします。お子さんが生まれて写真を見せていただき、ものすごくキレイなんですよ。それに癒やされてます」と仲の良さをアピール。一方の忍成は「とても美しいというか、普段座って雑談している時は笑顔で可愛らしいんですが、舞台に立つとオーラが違くてすごく色っぽいですね」と明かし、前田も「色気が盛りすぎてダメ出しされたシーンがあり、ここは抑えてと言われてました(笑)」と暴露する場面も。

すると藤ヶ谷は「それはうれしいんですが、自分でコントロールできるものではないので、色気を出している意識は全くないです(笑)」と無意識に出ているといい、「普段100だとすれば(今回は)20ぐらいを皆さんに届けられると思いますよ(笑)」と色気アピールも忘れなかった。

また、8月23日に死去した俳優の古谷一行さんについても言及。2019年にフジテレビ系とWOWOWで放送されたドラマ『ミラー・ツインズ』で共演したという藤ヶ谷は「最初は貫禄もあって怖い方かと思いましたが、お話させていただくとチャーミングで優しくて現場で色んなお話をしてくださり、お寿司が好きと話したら僕をお寿司屋さんに連れてっていただきました。それから少し経ってから『次ドラマお前と一緒になるかも』というメールをいただいたんですが、そこから体調を崩されたみたいで『次は必ずご一緒したいので日々精進します』というメールをさせていただきました」と共演出来なかったことを残念がり、「今はゆっくり休んでくださいという思いです」と偲んだ。