“丸ビル”の通称で親しまれる丸の内ビルが開業20周年を迎える9月6日、同ビル1階に「THE FRONT ROOM(ザ フロントルーム)」がグランドオープンする。運営するのは、都内を中心に29のレストランを展開するHUGE。今回はひと足先に行われたメディア向け内覧会に参加、新たな丸ビルの顔ともなるホンモノ志向のカフェをレポートする。

「ALL NATURAL」にこだわったメニュー

9月6日を皮切りに、2023年春にかけて段階的なリニューアルを実施している丸ビル。今回オープンする「THE FRONT ROOM」は、「スパニッシュイタリアン」「モダンメキシカン」など、多様なコンセプトでブランド展開してきたHUGE初のカフェ業態となる。多様な人が集まる丸の内エリアの特性をふまえ、利用シーンを選ばず、誰もがゆったりとくつろげる「Timeless & Borderless」が、「THE FRONT ROOM」のコンセプトだ。

店内は、丸ビル共有部に面してカウンターなどを備えた開放感抜群のテラス、店内カフェエリア、ホテルのラウンジを彷彿とさせるラグジュアリーなダイニングエリアの大きく3つに分かれている。

セルフサービスで利用できるテラス側カウンターは、コーヒーを淹れるカウンターを眺められる席で、電源も使えて終日利用が可能。

入口カフェカウンターと店内カフェ側カウンターもセルフサービス・終日利用可能で、イートイン・テイクアウトに対応し、電源有りのダイニングエリアも用意した。

奥に広がるのは、ゆったりとしたシートで過ごせるメインダイニング。バーカウンターが併設され、カクテルや食事をフルサービスで楽しめる。

“大人のためのくつろぎ空間”を演出したインテリアデザインにこだわる一方、レストランを得意とするHUGEが提案するのは“プロのいるカフェ”。料理人、サービスマン、バーテンダー。それぞれのプロフェッショナルによるサービス、フード、ドリンク、全てがレストランクオリティのカフェを目指したという。

“世界中を食べ歩いたオトナが考えるComfort & Borderlessな料理”をテーマに、HUGEがすべての店舗で大切にしている「ALL NATURAL」の考え方を、今回のカフェにも導入。

化学調味料を一切使わない「NO MSG」、トランス脂肪酸フリー「NON GMO」など、誰でも安心して食べられる素材と調理方法にこだわった。オーガニックの砂糖や自然製法の塩を使い、スパイスや肉・魚・野菜のダシを組み合わせることで、素材を本来の味や旨味を引き出した料理の数々をカジュアルに楽しめる。

キラーコンテンツとなる厳選ワインリストにクラフトジンも

自慢のフレンチトーストは、渋谷のベーカリー「SHIBUichi BAKERY」のプレミアム食パン「ゆめか」をベースに、フレンチトーストのために開発された「ブリオッシュ」を使用する。

  • 「フレンチトースト ホイップバターとメープルシロップ」(1,320円)

バターや卵をたっぷり使ったリッチな風味とふわふわ食感が特徴のブリオッシュを、厚切りでカット。アパレイユ(卵・牛乳・砂糖などを混ぜた液)にしっかり漬け込み、表面はカリッと香ばしく、中はプリンのようにとろとろに焼き上げた。定番のホイップバターはもちろん、プロシュートとリコッタチーズ、エッグとブティファラソーセージとの組み合わせも楽しめる。

  • 「完熟トマトとカラブリア産唐辛子のアラビアータ」(1,250円)

青果バイヤーが目利きをして選んだ新鮮な旬の野菜を使用したサラダや、アラビアータやクロックムッシュの味わいも本格的。忙しい丸の内のワーカーに向けて、パスタはロングではなくショートパスタで用意するなど、片手で食べられる工夫もしている。

  • 「チョコレートバンクのガトーショコラ」(700円)

「チョコレートバンクのガトーショコラ」は、2種類のチョコレートをブレンドしたリッチな味わい。鎌倉に本店がある「メゾンカカオ」のブランド「チョコレートバンク」からHUGEのための特別にオリジナルでつくられたクーベルチュールを使う。

  • 「コスタリカ セロ アルト レッドハニー」(700円)

アプリコットのような余韻とミルクチョコレートのようなマイルドなコーヒー「コスタリカ セロ アルト レッドハニー」をはじめ、プロのバリスタによるコーヒーは、焙煎師がその時々の美味しいコーヒーを選び、随時ラインナップを変えていくという。

自社でジンの蒸留、コーヒーの焙煎、ビールの醸造なども行っている同社。苦味が少なくホップの爽やかな香りを特徴とするナンバーナイン・ブリュワリーのフラッグシップビール「ハンマーヘッド・エール」のほか、クラフトジンを使ったカクテルも提供。厳選したワインリストもHUGE店舗のキラーコンテンツのひとつで、「THE FRONT ROOM」でもカフェとは思えない充実の品揃えだ。

舌が肥えた丸の内ワーカーもきっと満足する“大人のくつろぎ空間”に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろう。