――視聴者が放送中に投稿するコメントに西川さんも参加され、22日の放送中にも再び参加されるそうですが、こうしたコミュニケーションはいかがですか?
番組の専用回線を使って僕が参加してるというのが表示される形で前に1回やったんですけど、実は毎回、アプリ(BSJapanext公式アプリ「つながるジャパネット」)で皆さんのコメントを見て、その意見を次の収録で生かすということをやってるんです。アプリでリアルタイムに皆さんの感想を頂けるのは本当にありがたくて、さっきの話もそうでしたが、即それを形にできるというのはすごくいいなと思います。
――まるで目安箱の意見を見ているかのような。
そうですね。番組として扱っているのは滋賀県のことになっているんですが、ご覧になっている皆さんが自分の身近な地域に置き換えて、「うちでもこんな問題があるな」とか「うちだとこんな感じになってます」というのをコメントしてくださるので、見ていてすごく勉強になります。
――西川さんにとって、この番組がすごく学びの場になっているのが伝わってきます。
この番組をやらせてもらうことは、社会貢献意識とか、地域創生という取り組みの1つではあるんですが、同時に今、日本が抱えるあらゆる問題と向き合わせていただいてるんですよね。これは本当に貴重な機会で、今後僕自身がいろんな活動を通して日本という国に何ができるんだろうということや、どうやって世界と戦っていくのかということを考えていくきっかけにもなっているので、本当に学びの場になっています。
■「僕らみたいな者を皆さんに活用してもらいたい」
――この番組を含め、今後の活動の展望はいかがでしょうか。
地域のことに取り組ませていただいて、それが本当にすべて、僕の普段の活動に返ってきてるんですよね。再来年には滋賀県で国体がありますし、甲子園でも近江高校が頑張ってくれましたし、そうした地域を支えるスポーツを含めて皆さんの努力が滋賀県の魅力をどんどん高めてくれているので、これが少しでも皆さんに滋賀県を知っていただくきっかけになったらなと。そこの本当にわずかなところでも、僕としても皆さんのためになったらいいなと常々思っています。
そして、この番組でいろいろ勉強させてもらってやっぱり感じたのは、最近は「Web3」とか「NFT」とか「メタバース」とか、どんどん実体のない状態のものが発展していって、もちろんそれは可能性が広がることであると思うんですけど、やっぱり人と人というところは最終的にはなくならないのかなと。人が人に向けて作るものは、2次元、3次元に隔たりなく求められるので、そういったところで、僕らみたいな者を皆さんに逆に活用してもらいたいなと思います。
●西川貴教
1970年生まれ、滋賀県出身。96年にT.M.Revolutionとして活動を開始し、「HOT LIMIT」「WHITE BREATH」「INVOKE」などがヒット。アーティスト活動のほか、『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)でラジオパーソナリティー、連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)で俳優、『オトラクション』(TBS)でバラエティMCと、幅広く活躍する。08年に初代「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、県初の大型野外ロックフェス『イナズマロック フェス』を主催、地元自治体の協力のもと、毎年滋賀県で開催している(21年のみ中止)。令和2年度滋賀県文化功労賞受賞。22年3月から『西川貴教のバーチャル知事』(BSJapanext)がスタートした。