全薬工業では9月1日より、風邪のときの栄養補給を目的としたゼリー状ドリンクの「ジキニンメディチャージ」およびミニドリンクの「ジキニンメディチャージプラス」を全国のドラッグストアなどで発売する。8月に開催されたオンライン発表会では商品の特徴が紹介されたほか、専門家を呼んだトークセッションにて「風邪の備え」の重要性があらためて強調された。

  • 全薬工業から、風邪のひき始めの栄養補給に焦点を当てた商品が発売へ

新商品の特徴

発表会では、全薬工業マーケティング部の寺田匡宏氏が新商品の特徴を紹介した。寺田氏はまず、同社が2022年7月19日~21日までの期間に、小学6年生までの子どもを持つ親(男性427人、女性404人)を対象に行った調査の結果を報告した。

それによれば子どもを持つ親の約5人に1人(18.1%)は、風邪を疑うような体調不良時には手軽に栄養補給できるパウチゼリーや栄養ドリンクを飲んでいるという。同社ではそうしたニーズを捉え、新商品(どちらも指定医薬部外品)の開発につなげた。

  • 全薬工業 マーケティング部 マーケティング戦略課 係長の寺田匡宏氏

  • 風邪の症状時は、手軽に飲めるパウチゼリーや栄養ドリンクが好まれる傾向にある

「ジキニンメディチャージ」の販売名は「ゼンヤク薬用JL1」。容量は100mlで価格は264円(希望小売価格、以下同)。

  • ジキニンメディチャージ

「ジキニンメディチャージプラス」の販売名は「ゼンヤク薬用ドリンクB」。容量は30mlで価格は495円となっている。

  • ジキニンメディチャージプラス

どちらの商品も、だるさの軽減・体力回復に効果的なBCAA(L-バリン、L-ロイシン、L-イソロイシン)、タウリン、風邪などで熱があるときに不足しがちなビタミンB2・ビタミンB6、滋養強壮作用など幅広い作用を持つ甘草(カンゾウ)エキスを配合。

寺田氏は「食欲がないときにも飲みやすく、また効果を感じられる風味・服用感で、風邪のひき始めでダルいときの栄養補給に適しています。どちらの製品もノンカフェインのため睡眠前でも服用できます。なおジキニンメディチャージプラスは、少しでもダルさを和らげ、動けるようになりたい人のために有効成分を追加配合しています」とアピールした。

風邪には備えが大事

続いて、ゲストを交えたトークセッションの模様をお伝えする。

登壇した立命館大学の筒井淳也教授は「ゆとりうむプロジェクト」の理事長を務める人物。複数企業や団体が参画する「ゆとりうむプロジェクト」では“時産”により生活者の暮らしにゆとりを生むことを支援している。ジキニンブランドでも今回、同プロジェクトに参画を決めた。

  • 立命館大学 産業社会学部の筒井淳也教授

筒井教授は「普段は家事に追われるママやパパですが、風邪のときには安心して休みたいもの。そのためどちらかが風邪をひいたときに備えて、あらかじめ家族間でシェアしておきたい7項目をリストにまとめました」と説明。そのリストを公開したうえで「いま、子育て世帯にも共働きが増えています。日常生活にゆとりを生み出すため、家事育児においても家族間の連携・意思疎通がますます必要になっていくのを感じています」と続けた。

  • ママ、パパのためのかぜ備えリスト(出典:ゆとりうむプロジェクト 公式サイト内 「ジキニン」紹介ページより)

全薬工業の寺田氏は「ジキニンブランドでも、忙しいママやパパをサポートしていきたい。体調を崩しても、あらかじめ備えておく、あるいは早めに対処することでママやパパの大切な時間を守ることができると考えています」と説明。上記の7つのリストがあればバタバタすることなく、気持ちにも余裕ができると評価した。

同じくゲスト登壇した、女医によるファミリークリニック院長の大井美恵子氏は、自身も小さな子どもの育児に追われる身。7つのリストを見返して「5.の『ゴミ捨ての曜日と分別方法』、4.の『子どもの保育園や学校、習い事などの連絡先』は、うちの夫婦では共有できていませんでした。リストを見たとき、ドキっとしました」と反応する。

  • 女医によるファミリークリニック院長の大井美恵子氏

ちなみに同社企画推進部の田村妙氏によれば、同社が行った先の調査の別の設問では「風邪を感じても普段通りの家事を行う」と答えた人の割合が全体の4割を超えたとのこと。田村氏は「弊社の予測通り、ママやパパは風邪をひいたときでも、やっぱり休めていないんだと実感しました」と報告する。

  • 全薬工業 企画推進部 宣伝販促課 主任の田村妙氏

これに対し、筒井教授は「ゆとりうむプロジェクトでも、家事の偏り、夫婦で家事をシェアする重要性はたびたび話題にのぼります」とする。大井院長は「具合が悪かったら休んだ方が良い――。そんな、客観的に考えれば当たり前のことでも、つい自分を犠牲にしてしまう。それが日本のママやパパの現状なのかも知れません」とコメントした。

トークセッションはこの後、体調不良のときに「やっておけばよかった」と後悔したことについて話がおよぶ。実際に3か月前に体調を崩したという大井院長は「ゼリーやスープなど口に入りやすくて、かつ日持ちがする栄養食を備えておけばよかった」と振り返り、新商品の有用性を示唆した。