女優の夏菜、新川優愛、俳優の白洲迅がトリプル主演を務める東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『個人差あります』第3話が、20日(毎週土曜 23:40~)に放送される。
同作は、日暮キノコ氏が『モーニング』(講談社)で連載した『個人差あり〼』を原作に、妻の苑子と暮らすサラリーマン・磯森晶の身体的性別が変わってしまう「異性化」を通して、夫婦や恋愛の多様なあり様を描くラブストーリー。主人公・晶役は、異性化前の男性を白洲が、異性化した女性を夏菜が2人で1役を演じる。
第2話で、出張先のホテルで上司の雪平(馬場徹)と一線を越えてしまった晶(夏菜)。朝目覚めると、男性姿の晶(白洲)に戻っていたのだが、泣いて喜ぶ妻の苑子(新川優愛)にはリバースした理由を話せるわけもない。20日放送の第3話では、お互いの会話不足を認識した晶と苑子がこれまで話せなかった本音を言い合う。晶は「子どもを作ろう!」と苑子に提案するが、また女性になってしまうことへの不安を抱え、行為を遂げられず……。
白洲のコメントは以下の通り。
■白洲迅
――「異性化」を体験した晶を演じて、「女性の気持ち」など、発見はありましたか?
目からウロコみたいなことではなく、「やっぱりそうだよな」と思える瞬間がいくつもありました。例えば女性のほうが自分のご機嫌を取るのが上手だなとか。そして苑子を見ていると、やっぱり女性のほうが男性より根本的に強いと改めて思っています!
――印象的なシーンは?
やはり僕は「異性化」を経験する第1話、特に頭痛で倒れてしまう直前の苑子と素麺を食べる夕飯のシーンが印象的でした。晶は苑子が聞いていようがいまいが、今日あった出来事や自分の思いを喋り、それを苑子が「うんうん」と流すように聞いている。少し夫婦仲は冷えているけど、お互いを気遣うように過ごしている。2人の関係性がこのシーンに集約されていると思いました。それが「異性化」で晶が女性になったことで、2人の関係性がリスタートされていく。
でも、「うんうん」って聞くのはイメージ的には男性のほうだと思うんです。そこをあえて逆にしているところなど、少し深読みしすぎかもしれませんが、個人差や男女の固定概念というものから少し離れたかったという作者のメッセージではないかと僕はそう受け取りました。
――第3話では、女性を経験した晶を演じますが、役づくりで意識した事は?
正直に言うと明確に変えようという気持ちはなかったです。それは晶のセリフが全然(第1話と)雰囲気が変わっていて、必然的に見え方も変わってくるだろうという思いと、それ以前に僕自身がよりしっかり咀嚼しないと発せないセリフが多かったので、その部分は必然的に意識しました。
――白洲さんから見た晶とは?
晶はすごいと思います、順応性が高いですからね(笑)。男性からしたら当たり前、女性からしたら当たり前のようなことがたくさん描かれていますが、「異性化」で女性になったことで、男性だった時の自分が間違っていたとか、そこまで考えることができるのが晶のすごいところだと思います。また主人公が「異性化」するからこそ、視聴者がどちらの晶にも感情移入できる本当に良くできたお話だと感心しています。
――夏菜さんと2人で晶を演じることは?
現場でも夏菜さんの生の芝居を見られる時は、お互いに「そうしよう」と決めたわけではないですが、自然と見ています。夏菜さんの晶を見て「こう演じるんだ」とか、「それいいな」と思った時に自分にアップデートしていく作業をしながら、2人で晶を作っている感じがしますね。
――第3話、そして今後の見どころは?
第3話からこの物語の第2ステージ突入といいますか、より本質に近づいていく話になっていきます。僕自身、演技の難易度が上がったと実感したシーンがたくさんありましたし、晶も本当に苦労して一喜一憂し、苑子は苑子で真っ直ぐに悩み、周りの人たちも振り回されていろんな気を使いながら、2人を見守っている。
他の登場人物も様々な思いを抱えていて、それがより魅力的なキャラクターとなって作品を彩っています。自分と重ねられる部分もたくさんあると思いますので、楽しんで観ていただけたら嬉しいです。