世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、4つの動物園(井の頭自然文化園、上野動物園、京都市動物園、那須どうぶつ王国)の協力のもと、動画コンテンツ「飼育員さんだけが知ってる あのペットのウラのカオ」を制作、今日から順次公開する。

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動画では、コツメカワウソ、ショウガラゴ、スローロリス、フェネック、コモンマーモセット、スナネコという6つの動物の「ウラのカオ」を描いている。

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たとえば「飼育員さんだけが知ってる コツメカワウソのウラのカオ」の動画では、コツメカワウソの身体的特徴やキュートな一面はもちろん、コツメカワウソがストレスなく運動するには12㎡の水場が必要で、家庭の浴槽では同じ場所をくるくる回る運動しかできず窮屈で快適とはいえないことや、病気の予防法などが確立されていないため、診られる獣医師がほとんど見つからないこと、過去30年間で野生のコツメカワウソの数は 30%以上も減少していることなどが描かれる。

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WWFジャパンによると、日本は世界有数の野生動物ペット市場を保有。2021年のペット利用される野生動物(※1)の輸入頭数は推定40万頭を上回り、近年増加傾向にある。犬猫以外の動物販売業の営業所数も年々増加し、2021年には 5,413事業にものぼるという(※2)。

昨年2月にWWFジャパンが実施した、15歳〜79歳の1000人を対象にした意識調査(※3)によると、17%がエキゾチックペット(ウサギやハムスターなどペットとして家畜化されている小動物はここに含まれていない)を「飼ってみたい」と回答。一方で、こうしたペット飼育に5つのリスクがあることを、68%が「良く知らない」と回答していた。

※1 厚生労働省 輸入動物統計から家畜化された動物(フェレット、ハムスター、ラット、マウス、モルモット、ハト)を除く生きた哺乳類、鳥類の輸入頭数、及び財務省 貿易統計から生きた爬虫類、両生類の輸入頭数を抽出し概算。
※2 動物取扱業者登録・届出状況(環境省,2021)
※3 エキゾチックペットに関する日本の意識調査(WWF ジャパン,2021)調査ではエキゾチックペットを「一般的なペットとして飼われている動物以外で、特に外国産の動物や野生由来の動物」と定義し、アンケートを実施。ウサギやハムスターなどペットとして家畜化されている小動物はここに含まれていない。