オープンワークは7月27日、「上場企業の時給ランキング2022」を発表した。同調査は2019年1月~2022年7月、上場企業1,953社を対象に、有価証券報告書とOpenWorkに投稿された残業時間データから、企業による公開情報だけでは知ることが難しい、残業時間も含めた労働時間による「時給」を算出しランキング化した。
同調査の「時給」は、有価証券報告書による平均年収を、各社の標準労働時間及びOpenWorkに投稿されている平均残業時間(月間)から算出した年間勤務時間で割った金額としている。
1位は、中堅・中小企業を対象にM&A仲介事業を行う「M&Aキャピタルパートナーズ」の8,810円だった。所定労働時間が長めの8時間であることに加え、平均残業時間が94.3時間とトップ30の中で最も多いにもかかわらず、2,000万円超えの高い平均年収によって時給でも1位となった。
社員クチコミでは「年収4200万円:基本給(月)40万円、賞与(年)3000万円。営業活動がすべてで、案件をより多く成約させれば年齢に関わらず数千万以上の高収入が可能」「年収600万円:基本給(月)35万円、賞与(年)180万円。給与制度は、成約がゼロの場合は420万円ほど。評価制度はよくもわるくも成約率が全て」などの声が挙がっており、売り上げによってかなりの差があることがわかる。
2位は「ヒューリック」の8,627円だった。「年収950万円:基本給(月)35万円、残業代(月)15万円、賞与(年)350万円。新卒社員は10年程度横並びで昇級・昇格している。個人のパフォーマンスはほとんど影響しない」などのクチコミが挙がっている。
3位は「三菱商事」の7,664円だった。「年収1,300万円。総合職は新卒入社するとスタッフ職からスタートし、ほぼ同年代同時期に管理職(プロフェッショナル職)になれる。管理職になった段階で給与は月給、賞与は1.5倍くらいに上がる」といったコメントがあった。
4位は「伊藤忠商事」の7,350円、5位は「三井物産」の7,119円、6位は「キーエンス」、7位は「住友商事」、8位は「三菱地所」、9位は「三井不動産」、10位は「ストライク」だった。
ランキングを見ると、トップ10に総合商社が4社ランクイン(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事)している。トップ30のうち、20社以上が5,000円超えの時給だった。トップ30の平均時給は、5,755円となっている。