オープンワークは5月26日、「年齢別年収で読み解く企業の昇給レポート」を発表した。調査は、OpenWorkに投稿された社員・元社員による会社評価レポートの「年収・給与」より参照・抜粋した「年齢別年収」をもとに、企業によって異なる昇給の動きについてまとめている。

調査結果は以下の通り。まず、年齢が上がるにつれて一定の割合で昇給していく「コツコツ昇給型企業」の一例として、「日本たばこ産業(JT)」「日立製作所」「ファイザー」が紹介されている。

  • 「日本たばこ産業(JT)」

  • 「日立製作所」

  • 「ファイザー」

「定期昇給」「年功序列」「会社業績に左右される」といったキーワードや特徴が読み取れ、長く在籍するほど給与が上がりやすい、安定型企業とも言えそうだという。

また、とある年齢や一定の年次を境に平均年収が大幅にアップする、という傾向が見られる「ジャンプアップ昇給型企業」として、「三菱商事」「野村総合研究所」「野村證券」が紹介。

  • 「三菱商事」

  • 「野村総合研究所」

  • 「野村證券」

三菱商事では25歳から30歳になった段階、35歳から40歳になった段階でそれぞれ300万円近くアップし、野村総合研究所でも、25歳から30歳になった段階でプラス350万円近く、野村證券ではプラス300万円近く平均年収が上がっている。

年収の高いイメージのある総合商社、シンクタンク、証券会社では似たような昇給傾向が見て取れるという。

次に、年齢と昇給幅の相関関係が少ない企業として「SAPジャパン」「ジブラルタ生命保険」「オープンハウス」が紹介された。年齢による年収額の差が少なく、若手から給与の幅が大きいのも特徴。

  • 「SAPジャパン」

  • 「ジブラルタ生命保険

  • 「オープンハウス」

実際に働く社員の声には、「年齢ではなくジョブグレード(等級)制度が左右する」「営業成績がすべて」「歩合制・フルコミッション型」「実力主義で年齢は関係ない」といったキーワードや特徴が読み取れるという。

「就職や転職活動を行う中でその企業の給与や『平均年収』を調べる機会は多いと思いますが、実は給与体系や報酬制度には、数字だけではない、その企業の組織文化や評価制度といった特徴が大きく反映されています」と同社。