互いをいたわり支え合う「家族」の絆をテーマにした特撮テレビドラマ『仮面ライダーリバイス』の「夏映画」となる『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』(監督:坂本浩一)が、2022年7月22日より公開される。

この映画では、ハイジャック事件に巻き込まれた両親と乗客たちを救い出すため、五十嵐一輝、大二、さくらの「三兄妹」が禁断の地・エリア666(トリプルシックス)に赴き、激しいバトル・アクションを繰り広げるのが見どころとなっている。

  • 豆原一成(まめはら・いっせい)2002年、岡山県生まれ。2019年の公開オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」で選ばれ、翌2020年にはグローバルボーイズグループ「JO1」のメンバーとしてメジャーデビュー。日本だけでなく海外でも高い人気を誇るグループに成長した現在もなお、さらなる飛躍を目指して活躍を続けている。 撮影:宮田浩史

多彩なゲスト出演者が発表された本作だが、ひときわ話題を集めたのが、華麗なダンス&ボーカルパフォーマンスで世界的にも人気を博すグローバルボーイズグループ「JO1」の最年少メンバー・豆原一成の出演というニュースである。

豆原が演じる青年・大谷希望(のぞむ)は元太(演:戸次重幸)や幸実(演:映美くらら)夫妻と同じ飛行機に乗り合わせた青年。ハイジャック犯アヅマ(演:ケイン・コスギ)とも何やら深い因縁がある希望は、なんと劇中で「仮面ライダーキマイラ」に変身するという。大の「仮面ライダー好き」として知られる豆原に、かねてからの夢だった「仮面ライダー」シリーズの出演、そして初めての「変身」が叶った喜びについて尋ねてみた。

――豆原さんが初めて好きになった「仮面ライダー」シリーズは、どの作品ですか。

『仮面ライダー555』(2003年)です。1~2歳のころなのではっきりした記憶はないものの、おもちゃや本などが残っていて、大好きなライダーがファイズなんです。でも、なぜだかわからないんですがおもちゃは「仮面ライダーカイザ」のベルト(カイザギア)を買ってもらっているんですよね。今なら絶対に「ファイズギア」を選んでいるんですけど(笑)。携帯電話型のカイザフォンに番号(913)を入力するのが幼い僕には難しくて、父に押してもらっていた思い出が残っています。

――現在放送中の『仮面ライダーリバイス』もご覧になっていましたか。

大きくなってからもずっと「仮面ライダー」シリーズが好きで、もちろん『仮面ライダーリバイス』も第1話から観ていました。だから今回の映画に出演することが決まったと知ったときは、大げさではなく頭の中が真っ白になりました。もう、いろんなところで「仮面ライダーに出演したいです!」と言っていましたけど、こんなに早く夢が叶うなんて……と驚きました。

――出演が決まったことをJO1メンバーのみなさんに伝えたとき、どんなリアクションがありましたか。

すごく喜んでくれましたよ。メンバーと一緒にいるときも、仮面ライダーの話をしていましたから(笑)

――豆原さんが演じている大谷希望という青年は、ストーリーの上で重要なポジションにいる役柄だそうですね。

衣装合わせで東映東京撮影所に行ったとき、望月卓プロデューサーから「希望は映画における“感動”役ですよ」と言われました。その後、台本を読んで、希望が物語のカギを握るんだなと納得しました。希望は「ある事件」で絶望的な状況に追い込まれ、怒りを胸に秘めて行動するのですが、五十嵐一家たちと出会ったことによって悲しみや怒りを乗り越え、一人でたくましく生きていく道を選択します。事件を通じて彼の気持ちがどう変化していくか、自分の中でしっかりしたものを作り上げたいと思い、準備期間中はイメージトレーニング的に他の「仮面ライダー」映画を観たりして、仮面ライダーの世界観にスムーズに入ることができるよう、頑張ってみました。

――先日発表された情報によると、希望は劇中で変身するそうですね。仮面ライダーへ変身する役だと知ったときのお気持ちを聞かせてください。

最初は「仮面ライダー」に出演できるだけでものすごく喜んでいたのに、まさか「変身」までさせていただけるとは……。歴代の「映画だけに登場するライダー」ってめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。僕がその映画ライダーの系譜を受け継ぐことができるのは、本当に光栄なことだと思いました。

――変身ポーズはどのようにして決まったのでしょうか。仮面ライダーファンの豆原さんとしては、変身にはこだわりがあったのではないですか。

坂本浩一監督が「変身ポーズは自分で考えてきていいよ」と言ってくださったので、僕なりにアイデアを盛り込んでみました! 最初の構えはJO1の振り付けをイメージし、途中に『仮面ライダークウガ』(2000年)のポーズを挟み、バイスタンプを押印した決めのポーズは仮面ライダーメテオ(『仮面ライダーフォーゼ』/2011年)のように、両腕を大きく広げる形にしました。JO1の要素、平成ライダーの元祖・クウガの要素、そして大好きなメテオの要素を組み合わせたんです。

――ライダーに変身できる喜びがビシビシ伝わってきますね。仮面ライダーリバイ/五十嵐一輝役の前田拳太郎さんをはじめとする『仮面ライダーリバイス』キャストのみなさんとお会いしたときのご感想を聞かせてください。

いつもテレビで五十嵐家のみなさんを観ていますので、その中に自分が関わっていくというのは、不思議な気持ちでした。現場では一生懸命、大谷希望という役を演じているのですが、ふとした瞬間、視聴者の豆原一成になっている、みたいな感じ(笑)。撮影していて、どうしても仮面ライダーファンの自分が出てくるんですよ。

でもせっかく「仮面ライダー」への出演が叶ったんだから、俳優と同時にファンとしても楽しみたい!という思いが強く、合間にみなさんと写真を撮ったりしていました。前田さんとお会いしたとき「いつも『仮面ライダーリバイス』観てます」とご挨拶したら、前田さんからも「JO1見てます!」と言ってくださって、本当に温かい人だと思いました。大二役の日向(亘)さんと前田さん、どちらも180cm以上ですごく背が高いんですよ。写真を取る時、お2人に囲まれてなんか自分が小さく思えました(笑)。2人とも、男前でカッコよかったです。