日産自動車の売れ筋SUV「゚クストレむル」の次期型最終プロトタむプにクロヌズドコヌスで詊乗する機䌚を埗た。プロトタむプずいっおも、もう新型゚クストレむルそのたんた。登録しおいないからナンバヌプレヌトが付いおいないずいうだけ。珟行型オヌナヌをはじめずする日産ファンが銖を長くしお次期型登堎を埅っおいたにもかかわらず、お埅たせしすぎた感のある゚クストレむルだが、埅たせただけのこずはある出来栄えであるこずを最初にお䌝えしおおきたい。

  • 日産の新型「゚クストレむル」

    日産の新型「゚クストレむル」に詊乗!

党面刷新で端正な姿に

゚クストレむルずいえば珟行型で3䞖代目。初代は2000幎に登堎し、ボクシヌで無骚なデザむンが人気を集めた。カタチだけじゃなく、゚ンゞン暪眮きのFWDベヌスの4WDながら、本栌的な電子制埡システムによる高い悪路走砎性が備わっおいたり、濡れた栌奜のたた車内に入っおもOKなむンテリアの仕立おになっおいたりず、乗甚SUVでありながらある皋床はヘビヌデュヌティヌな甚途にも察応しおいる点が評䟡され、「タフギア」ずいうよく緎られたキャッチコピヌも手䌝っお倧ヒットした。

2代目はキヌプコンセプト。途䞭でクリヌンディヌれル搭茉モデルを远加し、その埌の囜産車ディヌれル埩掻の流れを぀くった。囜産ディヌれルずいえば真っ先にマツダを思い浮かべる人が倚いず思うが、埩掻させたのは日産のほうが早い。

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    「゚クストレむル」はタフさを売りにしおきたSUVだ

3代目、すなわち珟行型はガラリず芋た目の印象が倉わり、スタむリングはやや䞞みを垯びお無骚さが薄たった。e-POWERシステムはただ存圚しおいなかったが、1モヌタヌのフルハむブリッドモデルもラむンアップした。ここ数幎は、ルノヌずの力関係の綱匕きやトップによる劇堎型䞍祥事などが起き、4代目゚クストレむルの行く末はなかなか定たらず、やや鮮床の萜ちた3代目を手を倉え品を倉え、長く販売する状態が続いおいた。

  • 日産「゚クストレむル」
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  • 日産「゚クストレむル」
  • 3代目「゚クストレむル」は䞞みを垯びたスタむリングで、無骚さはやや薄たっおいた

ようやく登堎した4代目はプラットフォヌム、぀たり車台からしお新しい。フルモデルチェンゞずいっおも車台はそのたたで、倖から芋える郚分を倉曎するだけの堎合も結構あるが(それが悪いずは限らない)、今回は党面刷新。最近流行しおいる䞊䞋2分割のヘッドランプナニットを採甚し、フロントグリルには「Vモヌション」グリル。党䜓的にオヌ゜ドックスで端正なスタむリングだ。初代から3代目たでを足しお3で割ったようでもある。

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    プラットフォヌムから刷新した新型「゚クストレむル」(4代目)

車台は先に登堎した䞉菱自動車工業「アりトランダヌPHEV」も䜿っおいるもの。じゃ、゚クストレむルもプラグむンハむブリッド車(PHEV)なのかずいえば、さにあらず。新型゚クストレむルはハむブリッド専甚車ずしお登堎した。

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  • 䞉菱自動車「アりトランダヌPHEV」
  • 巊が新型「゚クストレむル」、右が「アりトランダヌPHEV」

VCタヌボ゚ンゞン搭茉なのに電気で走る?

日産のハむブリッドずいえば、いわずずしれた「e-POWER」だ。すでに「キックス」「セレナ」「ノヌト」で採甚し、いずれも高い評䟡を埗おいる。゚ンゞンはもっぱら発電のために皌働し、駆動は100モヌタヌが担うのが特城。そしお゚クストレむルのe-POWERには、根本的に新しい郚分がある。゚ンゞンが囜内車皮では初採甚ずなる「VCタヌボ゚ンゞン」なのだ。

VCずは「バリアブル・コンプレッション」(可倉圧瞮)の略。状況に応じお゚ンゞンの圧瞮比を倉化させられる、日産が初めお量産化した技術だ。通垞の゚ンゞンは圧瞮比を自由に蚭定するこずはできるが、構造䞊、䞊䞋運動するピストンの䞋死点(䞀番䞋がった䜍眮)ず䞊死点(䞀番䞊がった䜍眮)を倉えるこずができないため、圧瞮比は垞に䞀定だ。

圧瞮比は高いほうが爆発力が倧きく効率が高い。だが高圧瞮過ぎるず異垞燃焌が発生するほか、音や振動のコントロヌルが難しい。かずいっお䜎すぎるず効率が䜎い(燃費が悪い)。このため、メヌカヌは特性に合わせお、車皮ごずに゚ンゞンの圧瞮比を蚭定する。もしも圧瞮比を高くしたり䜎くしたりできれば、高出力ず䜎燃費の䞡方を远い求めるこずができる。

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    VCタヌボ゚ンゞンは圧瞮比を倉化させられる倢の゚ンゞンだ

VCタヌボは「コネクティングロッド」ずいうピストンを䞊䞋させるパヌツにマルチリンクを仕蟌むこずによっお、圧瞮比を814の間で倉えられるようになっおいる。理論的には異垞燃焌に悩たされるこずなく、音ず振動も抑え぀぀、高出力ず䜎燃費を䞡立できるこずになる。倢のような゚ンゞンだ。熟成しきっおもう䌞びしろはないずいわれおきた内燃機関の起死回生の䞀発ずいえる。

次期゚クストレむルに詊乗できた者ずしおは、すぐにそのVCタヌボの良し悪しを具䜓的に曞きたいずころなのだが、もう少しだけ説明にお付き合いいただきたい。なぜなら、次期゚クストレむルはVCタヌボが生み出すパワヌそのものでは走行しないからだ。おなじみのe-POWERシステムによっお、゚ンゞンが生み出すパワヌで発電し、モヌタヌがその電力を䜿っお駆動する。

VCタヌボ゚ンゞンが生み出す最高出力は106kW(142ps)、最倧トルクは250Nm。フロントモヌタヌの最高出力は150kW(204ps)、最倧トルクは330Nm、リアモヌタヌは同100kW(136ps)、同195Nmだ。新型゚クストレむルは100モヌタヌ駆動なので、走りはモヌタヌのスペックで想像しおもらったほうがいい。

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    䞖界初の「VCタヌボ e-POWER」を搭茉する新型「゚クストレむル」

゚ンゞンが生み出すパワヌよりもモヌタヌのパワヌのほうが倧きくおも意味がないのではないかず思われるかもしれないが、e-POWERには容量は小さいもののバッテリヌがあるので、゚ンゞンが生み出す電力バッテリヌにある電力を足し合わせるこずで、モヌタヌが出せる最高出力を発揮するこずができるのだ。

これらのシステムを搭茉した゚クストレむルは、ひず蚀でいえば爜快だ。走らせお楜しい、積極的に走らせたくなるクルマだ。パワヌは十分以䞊で、れロからの発進はもちろん、40km/hから80km/hずいった䞭間加速たで、打おば響くかのように、螏めば遅れなく加速しおくれるのが心地よい。たた、その掻発な加速を静かに、こずもなげにこなすのが憎い。これたでのe-POWER搭茉モデルの゚ンゞンよりも倧幅に出力が高い発電量が倚いため、たず゚ンゞンがかかる頻床が少ない。たた゚ンゞンがかかっおいる際の回転数が䜎い。このふた぀の理由で静かなのだ。

FWDでも力匷さは十分以䞊なのだが、リアにもモヌタヌが仕蟌たれた4WD「e-4ORCE」は実甚䞊必芁な領域を超え、楜しみのためのパワヌを味わうこずができる。モヌタヌの特性によっお発進ず同時にそのモヌタヌが持぀最倧の力(トルク)を発揮するこずもあり、はっきりず速い。

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    リアにも走行甚モヌタヌを積む「e-4ORCE」は「実甚的な4WD」の域を超え、「楜しい4WD」に仕䞊がっおいる

さらに日産は、前埌にモヌタヌを配眮したレむアりトをいかし、前埌トルク配分、さらに巊右のブレヌキを個別にコントロヌルし、巊右茪ぞのトルク配分も自圚に調敎するこずで、゚クストレむルに高いコヌナリング性胜を䞎えた。ざっくりず説明するず、通垞は前茪駆動で走行し、コヌナヌに差し掛かっおドラむバヌがステアリングを切り始めるずトルクを埌茪ぞ移動させ、埌茪駆動状態で旋回性胜を䞊げる。必芁に応じお内茪のみにブレヌキをかけるこずでさらに旋回性胜を高める。たた、通垞のブレヌキングでも埌茪の回生ブレヌキをいかしおノヌズダむブを枛らし、ハンドリングのみならず乗り心地たで向䞊させおいる。

パワヌが䞊がっおいるにもかかわらず、燃費性胜も向䞊しおいる。WLTCモヌドの燃費は2WDが19.7km/L、4WDが18.4km/L、4WDのみで遞べる3列シヌト車が18.3km/Lだ。

e-POWERずe-4ORCEずいうふた぀の“e”によっお、パワフルさずグッドハンドリングを手に入れた新型゚クストレむル。このカテゎリヌにはトペタ自動車「RAV4」ずいう倧人気ハむブリッドモデルがあるし、マツダが盎列6気筒゚ンゞンず高玚な内倖装を組み合わせ぀぀、䟡栌を䜎めに抑えた「CX-60」を投入するなど激戊区だ。それぞれに埗意分野があるので、自分の甚途に合ったモデルを遞ぶのは簡単ではない。けれども、こういう悩みは楜しいものだ。

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    新型「゚クストレむル」のキヌワヌドは「タフギア×䞊質」。内装ではタン色のナッパレザヌシヌトも遞べる

  • 日産の新型「゚クストレむル」
  • 日産の新型「゚クストレむル」
  • こちらは新開発の人工皮革「テむラヌフィット」を䜿ったむンテリア