エン・ジャパンは6月20日、「転勤」に関する調査結果を発表した。調査は4月26日~5月25日、総合求人サイト『エン転職』を利用するユーザー1万165名を対象にインターネットで行われた。

  • 今後、もしあなたに転勤の辞令が出た場合、退職を考えるキッカケになりますか?

    今後、もしあなたに転勤の辞令が出た場合、退職を考えるキッカケになりますか?

「転勤は退職を考えるキッカケになりますか?」と尋ねたところ、64%が「なる」(なる:36%、ややなる:28%)と回答し、2019年同調査より5ポイント増加。また、これまでに、転勤を理由に退職したことが「ある」という人はわずか9%だった。

年代別にみると、20代、30代では7割以上が「なる」と回答しており、男女別では、男性よりも女性の方が高く、理由を聞くと、「ライフイベント(結婚など)に影響がでるから」「今の職場が良いから就職したのに、別の場所に転勤となると明らかなモチベーション低下に繋がるのと、今の職場に必要とされていないように感じてしまう」といった声が寄せられた。

  • リモートワーク等の普及により、世の中の「働き方が」大きく変わる中、転勤へのイメージや考え方に変化はありましたか?

    リモートワーク等の普及により、世の中の「働き方が」大きく変わる中、転勤へのイメージや考え方に変化はありましたか?

次に、コロナ禍になり転勤へのイメージや考え方に変化があったかを聞いたところ、半数以上が「よいと思わなくなった」(56%)と回答。理由を聞くと、どこに居ても仕事ができるようになったことで、「いまだに転勤を強制するのは、時代遅れ」「経費をかけた転勤という制度の良い部分が以前よりも感じなくなった」といった声が寄せられた。

また、今後、転勤辞令が出た場合の対処を伺うと、52%が「承諾する」「条件付きで承諾する」と回答。条件付きの場合には、「家賃補助がでる」(62%)、「昇進・昇給」(60%)、「転勤期間が決まっている」(42%)ことを望む声が上位に。

一方、「条件に関係なく転勤を拒否する」と回答した人に理由を聞くと、「配偶者も仕事をしているから」(34%)、「子育てがしづらいから」(30%)、「親の世話・介護がしづらいから」(28%)といった声が多くあがり、特に、20代は「新しい土地に慣れることが大変」(41%)、30代は「配偶者も仕事をしているから」(43%)、40代以上は「親の世話・介護がしづらいから」(35%)がそれぞれ最多となった。

  • コロナ禍での転勤、苦労したこと

    コロナ禍での転勤、苦労したこと

これまでの転勤経験の有無については、32%が「ある」と回答。転勤してよかったことを聞いたところ、「人間関係が広がった」(54%)、「業務範囲が広がった」「自身の能力が向上した」(ともに39%)が上位に。コロナ禍の転勤で、特に苦労したことを聞くと、「転勤先での人間関係構築が難しい」(36%)や「新しい仕事に慣れるのが難しい」(35%)が多かった。