北陸鉄道は20日、浅野川線の車両置換えにともない間もなく引退する8000系8802編成を使用し、京王井の頭線で運行された当時のカラーリングを再現すると発表した。運行開始日の7月9日、参加者限定のお披露目&撮影会ツアーを開催する。

  • 北陸鉄道浅野川線の車両8000系8802編成

北鉄金沢~内灘間を結ぶ浅野川線では、京王井の頭線で活躍した3000系を譲り受け、8000系として運行されてきたが、2020(令和2)年に元東京メトロの車両03系を導入。車両の置換えを順次進めている。間もなく引退する8802編成(8802・8812号車)は、1963(昭和38)年に製造され、1996(平成8)年に北陸鉄道へ譲渡された。車体の裾絞りがなく、客室扉が片開きの初期型編成で、全国でも浅野川線でのみ運行している貴重な車両だという。

8802編成の引退にあたり、最後の雄姿を県内外の人に楽しんでほしいとの思いから、京王井の頭線時代にまとったアイボリーホワイトのカラーリングを復刻特別再現しての運行を企画。運行開始日の7月9日に行われるお披露目会&撮影会ツアーでは、午前コース(北鉄金沢駅9時15分集合)で内灘駅隣接の工場から出場する姿を公開し、午後コース(北鉄金沢駅12時45分集合)で構内入換車両への体験試乗を予定している。午前コース・午後コースともに8802編成の撮影会とグッズ販売も行われる。

  • 車体の裾絞りがなく、客室扉が片開きの初期型編成は現在、浅野川線でのみ運用されているという

募集定員は各回30名。北陸鉄道グループ旅行センターにて、6月21日9時から電話で予約を受け付ける。1名あたりの旅行代金はおとな1万円・こども8,000円とされ、北鉄グッズと「浅野川線土日祝限定1日フリーエコきっぷ」が付く。

なお、8802編成は7月9日のお披露目会&撮影会ツアーが終わった後、浅野川線での運行を開始する予定。運行時刻は日によって異なり、車両の運用等により運行しない日もある。