これまでCMのナレーションを数多く担当してきたものの、ドキュメンタリー番組は今回が初挑戦。「CMは短くて、詰めて話さないと収まらないんですけど、その中でもわりと文章がたっぷりのナレーションをさせていただくことが多かったので、『0.01ミリくらいは経験があるからなんとか自分にもできるかな』とちょっと思ってたんですけど、実際にやってみると全然違って、ちょっと喰らいました(笑)」と奮闘した。

そうした中で、「あいさんの魅力が一番出ることを意識しました。私も歌い手だから、そこで“ケンカ”してしまわないか最初は不安だったんですけど、映像を見ていくうちに、やっぱりいろんな人を魅了していく何かがあるんですよね。私がそこに気づけたように、そのきっかけを視聴者の皆さんに与えられたらいいな、あいさんに愛情がちゃんと届くようにしたいなと思いました」と、語りに気持ちを込めたそうだ。

その上で、今回の物語について、「私があいさんの経験と自分の経験を重ねたように、誰にでも夢中になることがきっとあると思うんです。それをまだ見つけられていない方もいるかもしれないけど、きっといつか出会うはずです。夢中になれる何かがあるということは本当に生きる力になると思います。暗い時代ですけど、何か1つでも好きなことがあるということは、何にも勝るパワーだと思いますので、そこを楽しんでいただけたらうれしいです」と呼びかけた。

  • 優河

●優河
1992年、東京生まれ。11年からシンガーソングライターとしての活動を開始し、15年に1stアルバム『Tabiji』をリリース。全国各地でツアーライブやフェスに参加するほか、TVCMのナレーションや歌唱、サウンドロゴなど幅広く活動を展開する。20年、ミュージカル『VIOLET』では、オーディションで主役に選ばれ初舞台。今年1月期に放送されたドラマ『妻、小学生になる。』(TBS)に書き下ろした主題歌「灯火」で話題を集めた。6月28・29日には、優河with魔法バンド『言葉のない夜に』リリースツアーの追加公演を東京・キネマ倶楽部で開催する。