俳優の山田涼介が主演を務める、映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』(5月20日/6月24日公開)。2部作となり、現在『復讐者スカー』が公開されている。

  • 水石亜飛夢

    水石亜飛夢

同作は2001年から2010年にかけて『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載された人気漫画の実写化作。亡き母を生き返らせようと、禁忌を犯して挑んだ"人体錬成"に失敗し、左脚と右腕を失った兄エドワード・エルリック(山田涼介)と、身体全部を持って行かれ鎧に魂を定着させた弟アルフォンス・エルリック(水石亜飛夢)の物語を描く。

今回注目したいのが、アルフォンス・エルリックの声、そして生身の姿を演じている水石亜飛夢(26歳)だ。鎧の姿として登場するアルには、モーションキャプチャーによって俳優の動きが取り入れられており、映画第1作『鋼の錬金術師』(17年)撮影に際し行われた、作品名非公開のオーディションで合格したのがアル役の水石。最初はモーションキャプチャーのみの出演の予定だったが、激しい兄弟喧嘩のシーンで、吹き替えが不要な程の完成度の高い演技を見せたことから、そのままアルの声を担当することになったという。

第1作公開時のイベントでは、エド役の山田が「喧嘩のシーンは水石君の演技に引っ張られていた部分があった。気迫がすごくて、常に彼は(アルフォンスの)スイッチを現場で切らなかったので途中からアル、そして弟にしか見ることが出来なくなりました。水石君が声をやると聞いたら、本当に自分のことのように嬉しかったです」と語ったエピソードも。ウィンリィ役の本田翼も「声がアルのようでした。ずっと現場にいたので馴染んでいて、セリフがなくてもいてくれました。亜飛夢君がやるとなった時、本当に嬉しかった! 本当に良い子!」と喜びを表すなど、大抜擢となった。

水石はその後スーパー戦隊シリーズ『魔進戦隊キラメイジャー』に押切時雨 / キラメイブルー役で出演、さらに数々のドラマ・映画などで活躍し、今回の『完結編』2作ではモーションキャプチャー担当ではなく声優、そしてアルの生身の姿のシーンでの出演となった。水石本人も「幼少期からハガレンが大好きで、今こうしてアルフォンス・エルリック役と言っている自分にすら感動を覚えます。僕としても、アルフォンスとしても映画『鋼の錬金術師』が完結編まで辿り着いたという事実を率直に嬉しく思います」と熱い思いを語っている。