小沢としお氏の人気コミック『ナンバMG5』と『ナンバデッドエンド』(秋田書店)を映像化した、フジテレビ系ドラマ『ナンバMG5』(毎週水曜22:00~)。筋金入りのヤンキー一家・難破家の次男・剛(間宮祥太朗)が、実は「ヤンキーをやめたい」「普通の高校生になりたい」と、家族に内緒で健全な高校に入学するという高校“逆”デビュー物語だ。

そんな剛の妹・吟子役を演じるのは、映画『罪の声』(20)や『真犯人フラグ』(日本テレビ系)などで注目を集める原菜乃華。改造自転車を乗り回すヤンキー女子中学生というキャラクターを痛快に演じ切っているが、その背景には難破家の面々の“役者としてのすごさ”があるという――。

  • 『ナンバMG5』に出演する原菜乃華

■「個性を出さないと負ける……!」

――取材現場に入られた時につまずいてしまっていましたが、大丈夫ですか?

おっちょこちょいで、すみません……(笑)。でも、前に転んじゃいそうになるくらい前のめりな気持ちで来ました!

――頼もしいです! 原さんが出演されていた『罪の声』拝見しました。原さん演じる生島望が登場するシーンがとても印象的で、今日取材させていただくのを楽しみにしていたんです。

嬉しいです。そのお言葉が嬉しすぎて、なんだかもうこのまま帰りたいです(笑)。

――まだ帰らないでください(笑)! 今回は『ナンバMG5』のお話を聞かせてください。コメディ作品への出演は念願だったんですよね。

本当に自分がコメディに出られるんだと思って、すごく嬉しかったです。これまでは何かを抱えている役を演じさせていただくことが多かったので、撮影に入る前はプレッシャーを感じていたのですが、今回はそんなにソワソワせずに楽しみな気持ちのほうが大きかったです。

  • 『ナンバMG5』場面カット =フジテレビ提供

――コメディの振り切ったお芝居は難しいとよく聞くのですが、実際に撮影に臨んでみて、いかがですか?

父ちゃん(宇梶剛士)、母ちゃん(鈴木紗理奈)、兄ちゃんたち(間宮、満島真之介)が難破家の雰囲気を作ってくださるので、私は難しく考えすぎずにそこに飛び込んでいくだけで大丈夫でした。撮影も毎回楽しくて笑いが絶えない現場で、思わず笑ってしまってNGを出してしまうこともあります(笑)。

――難破家は濃いですからね(笑)。皆さんの演技はやはりすごいですか?

「私も個性を出さないと負ける……!」と思う瞬間がたくさんあります(笑)。あとは皆さんメイクをしてセットに入った瞬間にスイッチがパチっと難破家に切り替わるんです。スタッフさんとやり取りするなかでの掛け声でも現場のテンションを上げてくださって、撮影初日から雰囲気が出来上がっていたので、やっぱりすごいなと。

テンションを自ら引き上げて、周りもそれについて行きたくなる人柄の良さと言いますか、皆さん本当に素敵な役者さんなので、私も見習いたいなと思います。