フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、『NYフェスティバル2022受賞記念 ボクと父ちゃんの記憶 ~別れのあと 家族の再会~』を15日に放送する。

  • 父・佳秀さんとリモートで対面=フジテレビ提供

今回は、2021年10月に放送され、国際メディアコンクール・ニューヨークフェスティバルのドキュメンタリー・普遍的関心部門で銅賞を受賞した作品と家族の「その後」を放送する。

2021年夏。番組が出会ったのは、緑に囲まれた千葉・睦沢町で暮らす高校3年生の大介さん(17)。父の介護を続ける、いわゆる“ヤングケアラー”だ。父・佳秀さん(65)は、50歳の時に若年性アルツハイマー型認知症と診断された。それから15年、病の進行は進み、家の中を歩き回り、今では家族との会話もままならず、トイレに1人でいくこともできなくなった。いつも笑顔で、優しいスーパーマンみたいだったお父さんが…。

進行していく父の認知症を前に、一家は父を介護施設に入所させる決断をする。毎日、顔を合わせることで、ようやくつながっている父の中の家族との記憶。もしも、この家を出て、介護施設に入れば、認知症が一気に進行してしまうかもしれない。コロナ禍もあって、入所すれば半年以上、家族との面会は許されない。父の頭の中から、自分たち家族の存在は、完全に消え去ってしまうのではないか……それは、実質的に、父と家族の「お別れ」を意味する。

あの別れから4カ月。一家を訪ねると、介護生活から変わり時間に余裕ができた一方で、母は父の不在を実感していた。そして、少しずつ生まれていく家族との距離。2022年春、父の66歳の誕生日を祝うため、家族はケーキを差し入れに行くのだが……。

ナレーションは、女優の富田望生が担当する。

  • 食卓を囲む父・佳秀さん(中央)と息子・大介さん(右)=フジテレビ提供

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