マイホームを購入する時、迷うのが「新築」「中古」ではないでしょうか。中古住宅の魅力といったら、新築だと予算内ではとても手が届かないような駅チカ・居室面積が広い物件でも、購入できるというところ。でもいざ住み始めたら、新築では考えられなかったトラブルに遭遇したという人も多くいるようです。

そこで今回は住宅を購入した経験があるマイナビニュース会員504人を対象に、「中古住宅で遭遇した設備面でのトラブル」についてアンケートを実施しました。具体的にどのようなトラブルに遭ったのかを紹介していきます。

  • 中古住宅購入後、設備面などのトラブルを抱えたことはありますか?

Q.現在の持ち家は新築で購入しましたか?中古で購入しましたか?

新築……57.5%
中古……25.0%
わからない……17.3%

現在の持ち家について尋ねたところ、新築で購入した人が57.5%、中古が25.0%。中古よりも新築で購入した人の方が、倍以上多い結果となりました。

Q.中古住宅購入後、設備面などのトラブルを抱えたことはありますか?

はい……52.8%
いいえ……46.5%

中古住宅で気になるのは、築年数が経った分、設備や内装にトラブルが出ないかどうか。キッチンや浴室などは、前の住人の居住年数や使い方、メンテナンス状況によって使い心地も変わってくるものです。中古住宅を購入後、設備面などでトラブルを抱えたことがあるか聞いてみると、52.8%が「ある」と答えました。

中古住宅購入者の半分以上が体験した設備面のトラブル。次は具体的にどのようなトラブルに遭遇したのか聞いてみました。

Q.トラブルの具体的な内容を教えてください

■雨漏り

  • 「強雨の時、窓の下より雨漏りした」(男性/57歳/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「雨漏れが原因でシロアリが発生するようになったため、駆除と対策に費用がかかった」(男性/52歳/その他・専業主婦等/求職中・無職)

  • 「関東地方直撃の台風で屋根の一部が破損したため、雨漏りが部分的に発生した」(男性/59歳/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)

屋根材の耐用年数は、多くが築20~30年と言われています。しかし、立地や環境によってそれよりも早く劣化が進む場合もあり、「まだまだ大丈夫」と思っていたのに、住み始めたら雨漏りに遭遇してしまったという人もいました。そのままにしておくと、住宅の寿命を縮めてしまうため、早めの修理が必要。しかし何かと物入りの時期に屋根の修理代が重なり、大変な思いをした人も多いようです。

■水回りのトラブル

  • 「洗面台の水漏れ」(男性/57歳/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「水道管が古くなって破裂して80万かけて直した」(男性/50歳/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)

  • 「水回りのリフォームが家全体的に必要になった」(男性/45歳/その他・専業主婦等/求職中・無職)

  • 「下水管が詰まっていて汚物が溢れてしまった」(男性/48歳/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)

特に多かったのが、キッチンに浴室、トイレ、洗面台など使用頻度が高い水回りのトラブルです。水道管の老朽化や下水管のつまりなどは表から見てもわかりにくく、住み始めてから不具合に気づくというパターンが多数。食事や入浴など水回りは毎日使うものだけに、使用できなくなったらたちまち生活が成り立たなくなります。中には全面的に水回りのリフォームが必要になったという人もいました。

■給湯器のトラブル

  • 「給湯器が壊れてしまいました」(男性/53歳/営業関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「給湯器が古くすぐに故障した」(男性/43歳/メカトロ関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「お湯が出なかった」(男性/52歳/営業関連/個人事業主・会社役員)

入浴や炊事の時に欠かせない「給湯器」に関するトラブルも多く寄せられています。一般的に給湯器の寿命は10~15年と言われていますが、使用頻度や給湯器が置かれた環境によって寿命が10年以下になる場合もあるそう。寒い冬の時期に、お湯が出なくなるというのは困りもの。築年数が10年を超える物件の場合、給湯器の交換も想定しておいた方がいいかもしれません。

■その他

  • 「コンセント電源の位置が悪かった」(男性/57歳/営業関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「マンション一階テナントの改装工事で追い出されたネズミが住居フロアに住み着いてしまい、壁をかじり破られた穴からゴキブリの群れまで侵入して頭がおかしくなりそうでした」(男性/58歳/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「外壁の板が剥がれてきた」(女性/45歳/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

その他の意見としては、外壁のひび割れや塗装のはがれ、害虫被害などがありました。特に害虫などは、実際に住んでみないと発生の状況がわかりにくいもの。事前に害虫駆除などの対策をしておくという方法もありますが、飲食などのテナントが入っているマンションの場合、効果は限定的かもしれませんね。

まとめ

中古住宅の購入で遭遇したトラブルで目立ったのは、「水回り」「給湯器」に関するものでした。水回り関連は、食事・入浴・排泄と生活に直結する設備であるため、故障してしまうとたちまち生活が成り立たなくなってしまいます。

トイレや浴室は老朽化が外側から確認でき、給湯器も製造年や使用年数がチェックできますが、水道管や下水は目に見えない分、腐食やつまりがどのくらい進んでいるかわかりづらいものです。特に築年数が古い戸建て物件の場合は、水道管や下水なども事前にチェックしておいた方がよさそうです。

外壁のひび割れや、雨漏りを経験したという声もちらほら。外壁や屋根から入った雨などの水分は、住宅の寿命を縮めてしまう原因に。築年数にもよるかもしれませんが、中古住宅を購入した場合、屋根や外壁のチェック、水道管・下水のチェックをしておいたほうが、長く安全に心地よく住むことができそうです。

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調査時期: 2022年4月10日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 504人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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