女優の伊原六花が、5月1日に放送されるNHKスペシャル『東京ブラックホールIII 1989-1990 魅惑と罪のバブルの宮殿』(総合 21:00~21:59)でバブル時代を生きる女性を演じた。高校時代、登美丘高校ダンス部キャプテンとして“バブリーダンス”で脚光を浴びた伊原。縁のあるバブル時代の作品に出演した感想や、バブル時代から学んだことなど話を聞いた。
本作は、トラック運転手のタケシ(山田孝之)がバブル絶頂期の1989年にタイムスリップし、そこで出会ったキャバクラで働くワタル(浅香航大)とその恋人・ひふみ(伊原六花)と共同生活を始める物語。人生の一発逆転を狙うワタル、自由に軽やかに生きるひふみ。タケシは、ワタルとヒフミの夢の行方を応援するが、バブル崩壊の時が確実に迫っていた。
伊原は、バブル期の作品への出演について「縁のある時代をまた生きられてすごくありがたいです」と喜び、「バブリーダンスのときに、バブル時代はどういう感じで踊っていたんだろうという目線から、ファッションのことを調べたり、アッシー(送り迎えする男性)とメッシー(食事をおごる男性)がいたことなどをみんなで共有していました。役作りの表の部分では、調べていたことやイメージしていたことが役立ったと思います」と語った。
場面写真でバブル時代のファッションやメイクをしている伊原の姿が確認できるが、バブリーダンスで見慣れているからかしっくりくる。伊原自身も「髪型は懐かしいなと思いましたし、濃いメイクやアイラインはやっぱりワクワクするなって思いました(笑)」としっくり。衣装については「バブリーダンスのときはスーツっぽいカッチリした衣装でしたが、今回はニットワンピースなど今着ても可愛いなと思う衣装が多かったので、演じていて楽しかったです」と今回のほうがお気に入りのようだった。
伊原にとって馴染みのあるバブル時代だが、バブル崩壊までを描いた本作に参加したことで、バブルのイメージは変化したという。「バブルの時代はみんながお金を持っていて、みんなが裕福な暮らしをしているイメージで、ただただきらびやかな楽しい時代だったんだろうなという感覚でしたが、今回のドラマでは、華やかな部分とすごく落差がある感じでバブル崩壊が描かれていたので、イメージが変わりました」。
そして、「ひふみを演じていて、バブルが崩壊するまでは何でもできるような、やってやるぞという感覚があって、バブルが崩壊したあとは一気に、夢を見ていたかのようなふわっとした、ぼーっとした感覚になりました」と、役を通してバブル崩壊を体感。「苦しんでいる人や生きづらさを感じている人もいる時代だったんだろうなと。生き急いでいるというか、エネルギーが強すぎてついていけない人もいたんだろうなという感覚にもなりました」と明かした。