将来自分がいくら年金をもらえるのか、関心を寄せる人は増えています。毎月15万円~20万円くらいあれば生活に余裕があるかも? と考える人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は年金受給額が毎月15万円以上20万円未満のマイナビニュース会員に、就労しているか、生活面で不安を感じることがあるかなどについて聞いてみました。実際の生活にはどのくらい余裕があるのでしょうか?
Q.現在就労していますか?
「はい」……34.1%
「いいえ」……65.9%
30%以上の人が就労している結果となりました。年金が毎月15万円~20万円ほど受給していても、働き続けて収入を得ている人は少なくないようです。
Q.収入面で苦しい・不安と感じることはありますか?
「はい」……64.8%
「いいえ」……35.2%
別の調査で、同じ質問を年金10万円未満、10万円以上15万円未満の人にもしたところ、「はい」と回答したのはそれぞれ74.2%、69.6%でした。
それらと比較すればやや少ないとはいえ、15万円以上20万円未満でも6割以上の方が苦しい・不安と感じている様子がうかがえます。
Q.(苦しい・不安と感じることがあると答えた人に) どんなときに苦しい・不安と感じますか?
生活費が足りなくなる
「食費が足りなくなったとき」(女性/65歳/東京都/専業主婦/持ち家)
「生活費が足りない場合があり、とても大変です」(女性/66歳/神奈川県/専業主婦/賃貸)
「月末になってお金がない時」(男性/73歳/福岡県/求職中・無職/賃貸)
「電気代金や衣食住代金」(男性/70歳/大阪府/フリーター(アルバイト)/持ち家)
病気になったとき
「病気や怪我」(男性/69歳/大阪府/退職者/賃貸)
「医療費が高いとき」(男性/83歳/石川県/退職者/持ち家)
「年寄夫婦なので医療面が不安」(男性/71歳/埼玉県/求職中・無職/持ち家)
臨時の出費
「急な出費などがかさむとき」(女性/67歳/東京都/会社員・公務員・団体職員/賃貸)
「冠婚葬祭が続いた時」(男性/65歳/熊本県/求職中・無職/持ち家)
「孫におもちゃをせがまれた時」(男性/70歳/千葉県/退職者/持ち家)
不安になるシチュエーションとして挙げられた回答の多くは、病気になったとき、臨時の出費が発生したときです。それに加えて、食費や水道光熱費といった生活費が足りなくなるとの回答も見られました。
毎月15万円~20万円程度の年金を受給できても、生活費が足りなくなってしまうことがあるようです。
Q.(苦しい・不安と感じることがないと答えた人に)老後の生活を安定させるためにこれまで準備してきたことや、実践していることは?
貯蓄をしっかりやっていた
「貯蓄には比較的熱心でしたので、大きな不安はないです」(女性/74歳/東京都/退職者/持ち家)
「働いていた時の貯蓄があるから」(女性/65歳/秋田県/会社員・公務員・団体職員/持ち家)
「現役の時に、老後資金を蓄えてきた」(男性/73歳/福島県/退職者/持ち家)
「投資で十分稼いだ」(男性/66歳/大阪府/会社員・公務員・団体職員/持ち家)
生活水準をコントロールしている
「現役の時の生活水準は、維持できません。必要なもので満足することです。」(男性/68歳/兵庫県/退職者/持ち家)
「食費など節約している」(男性/68歳/広島県/退職者/持ち家)
「夫婦2人の年金でやっていけるから」(男性/69歳/京都府/求職中・無職/持ち家)
不安を感じない理由として多かったのは、貯蓄をしっかり行っていたから、年金で間に合うような生活水準にしているからというものでした。年金が比較的高いのは現役時代の収入も高かったためで、その分貯蓄ができているので働き続ける必要がないということかもしれません。
なお年金10万円未満の人に同じ質問をした際は「働き続けているから」と回答した方が多かったのですが、今回の15万円以上20万円未満の場合には少なかったのも特徴です。働き続けること以外の方法で、不安を解消している様子がうかがえます。
まとめ
年金15万円以上20万円未満の方で、生活面で苦しいと感じると回答したのは64.8%です。苦しいと感じるのは病気になったとき、臨時の出費が発生したときに加え、生活費が足りなくなってしまうという声も見られました。
生活面での不安をなくすには、現役時代からしっかり貯蓄を行うこと、生活水準をできるだけ抑えることがポイントのようです。今の現役世代なら、iDeCoやNISAなど非課税メリットのある金融制度を活用することがおすすめです。
調査時期:2022年4月7日~9日
調査対象:年金受給額が月10万円未満のマイナビニュース会員
調査数:176人
調査方法:インターネットログイン式アンケート