TBS系金曜ドラマ『インビジブル』(毎週金曜22:00~)で、犯罪コーディネーターのキリコを演じている俳優の柴咲コウ。キリコは、高橋一生演じる刑事・志村貴文とタッグを組み、凶悪犯を逮捕するために奔走する女性。オリジナル作品で、制作陣と一からキャラクターを作り上げていったという柴咲が、自身の役柄を金髪にした理由や、タッグを組む高橋との芝居について語った。

  • 『インビジブル』キリコ役の柴咲コウ

■高橋一生と4度目共演「圧倒的な信頼感がある」

良作を送り出すことで定評のTBSの金曜ドラマ。4月クールでは、刑事と犯罪コーディネーターという善と悪が、凶悪犯“クリミナルズ”を捕らえるために奔走する姿を描く犯罪エンターテインメントで勝負する。

柴咲演じるキリコは、本名、国籍、年齢不詳の犯罪コーディネーター。突如警察の前に現れ、志村とコンビを組むことを条件に、凶悪犯罪者の逮捕に協力すると申し出る女性だ。柴咲は「企画書をいただいたとき、ワクワクドキドキしたのを覚えています。純粋にキリコというキャラクターを演じたいと思いました」とオファーを受けた理由を述べると「今回は刑事と犯罪者という真逆の2人ですが、立場が違えば正義の意味も変わってくる。もちろん、モラル的な善悪や法律など基準になるものはありますが、それぞれの信じる正義がぶつかったとき、どうなるのか……というのはすごく興味がありました」と内容に期待する。

タッグを組む高橋とは、2004年公開の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』や2017年放送のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』と共演経験も多い。柴咲は「一生さんには圧倒的な信頼感があるので、またご一緒できるのがすごく楽しみでした」と共演を楽しみにしていたことを明かすと「間や雰囲気も本当に絶妙で、お芝居に没頭させて下さる方なので、安心して最後まで完走したい」と意気込んだ。

■キリコ役で金髪に「新鮮味が欲しかった」

完全オリジナル脚本で描かれる本作。当然、演じるキャラクターの自由度は高い。柴咲自身も髪型を含め、衣装などさまざまなアイデアを出しているという。

「脚本を読んで、衣装さんたちといろいろなイメージを持ち合って、みんなで話し合いながら選んでいます。キリコはかなり謎めいた役なので、具体的にイメージするのは難しいのですが、なんとなくお金には困っていないだろうし、言葉でいうと多様性が感じられる人物。いろいろな色が混ざり合っている印象があったので、その辺りを意識しながらビジュアルは作っています」。

回を重ねるごとに、キリコのビジュアルもどんどん変化するという。柴咲は「私たちって、視覚に頼りながらいろいろなことをキャッチしていっていると思うんです。どういう格好をして、どんな立ち振る舞いをしているかで、その人の性格を判断することって多いじゃないですか」と切り出すと「演じるうえでも、そういった視覚的な要素は最大限使いたいなと思っています。その意味で、ファッションやヘアメイクも、キリコという女性を作るうえでは結構こだわっています」と語る。

柴咲の金髪姿は、先日行われたTBS『オールスター感謝祭』に出演した際、SNS上でも大きな話題になった。「キリコのヘアスタイルをどうしようか……と考えたとき、いろいろ脳内シミュレーションをしたんです。そのなかで、自分自身も意外性というか『おっ』という新鮮味が欲しかったので、こういう髪型にしました」と金髪にした理由を説明した柴咲。

続けて柴咲は「今ものすごく変化したい盛りなんですよね。いろいろと普通じゃない方を選びたい時期なんです。もともとそういう気質はあるのですが、特に今、変化したいんですよね」と笑うと「やっぱり気持ちも軽くなります」と金髪効果を述べていた。

■オリジナル作品ならではの面白さ実感

『35歳の少女』、そして本作とオリジナル脚本のドラマが続く。柴咲は「もちろん脚本ありきではありますが」と前置きしつつ「自分自身、結末が分からないワクワクに包まれながらお芝居ができるのは本当にありがたいですし、みんなで意見を出し合いながらセッションしていくのは、一俳優ですがすごく幸せを感じています」と笑顔を見せる。

一方で、原作ものにはない自由度がある点には「際限がないというか、自分次第なところはあるので、ある意味で暴走しないように……ということは心掛けています」と気を引き締めると「やっぱり周囲と課題を相談しながら、物語を作っていくのは、とても楽しいです」とオリジナル作品ならではの魅力について言及する。

刑事と犯罪コーディネーター、水と油の存在がタッグを組む。演じるのは高橋一生と柴咲コウ。これまでも素晴らしい化学反応を起こしてきた2人が作り出す物語への期待は非常に大きい。

■柴咲コウ
1981年8月5日生まれ、東京都出身。1998年に放送されたTBSのテレビ番組『倶楽部6』でデビュー。1999年に出演したCMで注目を集め、俳優としては映画『バトル・ロワイアル』(2000)や『GO』(2001)での演技が高く評価され、数々の映画やドラマに出演。2017年にはNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で主演を務めた。歌手としては2002年に「Trust my feelings」でデビュー。2016年にエンタメ・コマース事業を行うレトロワグラースを設立し、持続可能な社会を目指した活動も行っている。

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