車を購入していざ納車日を決めよう……となった際、もしも候補日が「仏滅」とかぶってしまったら「大丈夫なのだろうか」と気になる人も多いでしょう。そこで本記事では、仏滅の日に納車をしても問題ないのか、またおすすめの日取りや時間帯はいつなのかなどについて解説します。

納得のいく日程で納車ができるよう、知識を付けておきましょう。

  • 仏滅の日に納車をしても問題ないのか確認していきましょう

    仏滅の日に納車をしても問題ないのか確認していきましょう

仏滅に納車をしてもいいの? 六曜との関係は?

まずは、そもそも「仏滅」とは何かについてご説明します。

カレンダーなどで「大安」「友引」などの記載を目にしたことがある人も多いと思いますが、それは六曜(ろくよう)と呼ばれる、日や時間帯による吉凶を表す指標です。中国で生まれ、日本では江戸時代頃に世間一般に知られるようになったといわれています。仏滅はその六曜の一つです。

仏滅とはどのような日?

一日を通して凶とされる日で、何事も控えた方がいいと考えられています。

縁起が悪いとされている仏滅には、特に結婚式や入籍などのお祝い事や、引っ越しなど新しい生活のスタートは避けるべきと考えられてきました。そのため、新しい物事を始めるという観点から、「仏滅の納車は控えた方がいい」と考える人もいます。

ただし、六曜は科学的根拠が明らかになっているわけではなく、占いのような存在のため、気にするか気にしないかは人それぞれです。絶対に仏滅の納車は避けなければいけない、というわけではないことも覚えておきましょう。

仏滅でも時間帯によっては縁起が良い?

仏滅と同じ六曜である「先勝」「先負」などにおいては、時間帯により吉凶が変わるとされていますが、仏滅は一日を通して運気が悪いとされています。そのため、仏滅の日は時間帯によって運気が変わるというわけではないようです。

仏滅は吉日? 最近では仏滅を良い意味に解釈する場合も

ネガティブなイメージがつきまとう仏滅ですが、最近では仏滅をポジティブに解釈する考え方も普及してきているようです。

仏滅はかつて「すべての物が滅びる」という意味の「物滅」という漢字で表記されていたため、「物事が滅びて、また新しく始まる」として、「新しい物事を始めるのに適している」というとらえ方がされているのです。

また、六曜において仏滅の次の日は大安なので、いい日へと向かうための前段階、という解釈もあります。

  • 仏滅を気にするか気にしないかは人ぞれぞれです

    仏滅を気にするか気にしないかは人ぞれぞれです

仏滅に納車をしなくてはならない場合の対処法

仏滅は気になるけれど、予約や希望する日程の都合上、その日しか選べないという事態も考えられます。そんな場合の対策法について解説します。

考え方を変えてみる

先述のように、最近では仏滅をポジティブな日としてとらえることもあります。「仏滅だから縁起が悪い」という考えにこだわるのではなく、新しい考え方にシフトしてみてはいかがでしょうか。

車のお祓いをしてもらう

仏滅の納車がどうしても気になる場合は、納車した後に車のお祓い(おはらい)をしてもらうこともできます。お祓いをすることにより、ネガティブな気持ちを払拭(ふっしょく)し、安心できるかもしれません。

あらかじめ、車のお祓いに対応している神社などを探して予約しておき、納車後に寄ってみるといいでしょう。

日柄よりも事故を起こさないことが大事

仏滅に納車をすることが決まると、「縁起が悪い日だから事故を起こしてしまうかも」「運気が下がっているから危ないかも」などと、不安を感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、仏滅だから事故を起こすという根拠はありませんし、逆に日柄が良い日に納車したからといって100%事故を起こさないとは限りません。

大事なのは、日柄の良い日に納車することではなく、安全に運転して事故を起こさないようにすることです。仏滅を含む六曜と事故には因果関係はなく、あくまで占いのような意味合いしかありません。六曜にこだわりすぎるのではなく、安全運転を心掛けることの方が大切だと覚えておきましょう。

  • 仏滅に納車したからといって事故が起きるわけではありません

    仏滅に納車したからといって事故が起きるわけではありません

仏滅に納車をするメリットとは?

先述した通り、仏滅に納車をするのは避けるべきという考え方もありますが、ここでは仏滅の日に納車をするメリットをご紹介します。

とにかく早く納車をしたい人にはおすすめ

車の種類や納品状況によっては、納車日が数週間先や数カ月先になることもあるでしょう。せっかく車を買ったのに乗れるのがかなり先になってしまうというのは、できるだけ避けたいですよね。さらに仏滅まで意識していたら、納車日が一向に決まらない……なんてことも。

納車日の日柄を気にしないことで、早く納車できるかもしれません。

  • 早く車を受け取りたい人にはメリットもあるでしょう

    早く車を受け取りたい人にはメリットもあるでしょう

六曜で納車におすすめの日や時間帯

一方、仏滅を含む六曜の中で、納車におすすめとされるのはいつなのでしょうか。ここからは六曜それぞれの意味についても触れながら、納車におすすめの日や時間帯についてご紹介します。

大安

大安の日は六曜の中で最も縁起が良いとされる日であり、この日にお祝いごとや新しいことを始める人が多い傾向にあります。

何をやってもうまくいくと考えられているだけでなく、時間帯を問わず縁起が良いので、どの時間帯にイベントを設定してもいいという自由さも魅力的。大安の日だと、気持ち良く納車ができるかもしれません。

友引

友引は朝夕は吉、昼の11~13時は凶の時間帯とされています。もし友引の日に納車をするのであれば、昼を避けて午前や午後の時間帯を設定するようにしましょう。

なお「友を引く」という意味合いから、お祝いごとは好まれますが、故人が別の人を連れて行ってしまわぬように、葬儀など弔事を行うのは避けた方が無難とされています。

先勝・先負

先勝は午前中が吉、午後が凶。先負は午前中が凶、午後が吉または小吉といわれています。つまり、先勝の日に用事をこなすなら午前中に、先負の日に用事をこなすなら午後がいいということです。

もしこの2つの日柄を選ぶ場合は、それぞれ吉の時間帯を選ぶようにしましょう。

赤口

赤口は仏滅の次に縁起が悪いとされている日で、特に火の元や刃物などに注意すべきといわれています。

基本的に凶ですが、11~13時の間のみは吉とされています。この日に納車を行うときは、限定的ではありますが正午前後の時間帯を指定するといいでしょう。

  • 納車におすすめなのは大安ですが他の日でも時間帯によっては吉日になります

    納車におすすめなのは大安ですが他の日でも時間帯によっては吉日になります

納車日には納得できる日を選ぼう! お祓いなどの対策も有効

「仏滅は縁起が悪いので納車は行わない」とする考え方もありますが、気にするか気にしないかは人それぞれです。その際、自分だけでなく、一緒に車を使用するご家族など、周りの人の意見にも耳を傾けるといいでしょう。

少しでも気になる場合は、仏滅を避けたり、お祓いを受けたりすることをおすすめします。

そして本当に大切なのは、お日柄の良い日に納車することではなく、常に安全運転を心掛けることです。新しい車と共に、充実した日々を送りましょう。