結婚式など節目の行事は、できるだけ暦の上で縁起のいい日に行いたいと考える人が多いですよね。よく候補となるのが六曜という暦の上で最も縁起がいい日とされている「大安」です。しかし、大安や六曜とはどういうものなのか、詳しく知らない人も多いでしょう。

この記事では、大安・六曜の意味や由来、六曜と行事との関係、大安とともに押さえておきたい吉日をご紹介します。あわせて2022年の大安カレンダーも掲載したので、行事の日程を決める際に活用できます。

暦の上での開運日を知りたい人は、ぜひご一読ください。

  • 大安(たいあん)とは

    大安とは何なのか・行事との関係性などを解説する記事です

大安(たいあん)とは

「大安」とは、六曜という暦の中で、万事にいいとされる大吉日のことです。大安は縁起がいい日ですので、結婚式などのお祝いごとを開催する日としてよく選ばれます。

六曜(ろくよう)とは

六曜とは暦のうち、先勝(せんしょう)・友引(ともびき)・先負(せんぶ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)・赤口(しゃっこう)の6種類のことです。日の吉凶を占う方法として、現代でも浸透しています。

六曜の種類

六曜には先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口があり、それぞれ下記のような意味があります。

六 曜 意味
先 勝 何か行うのであれば、急ぐことが吉とされている日。午前は吉、午後は凶。
友 引 相打ち勝負なしの日。つまりいいことはないが悪いこともない日。祝いごとは好ましいが葬式などの凶事を忌む日。朝晩は吉、正午前後は凶。
先 負 何事も控えめに平静を保つ日。訴訟などの争いごとは避けた方がいい日。午前は凶、午後は吉。
仏 滅 万事に凶とされている日。葬式や法事の日としては問題なし。
大 安 万事大吉の日。特に婚礼にふさわしい日とされている。
赤 口 凶日で、特に祝いごとは大凶。「赤」から連想される火の元、刃物に要注意の日。正午前後は吉、朝夕は凶。

行事の日取りや時間を決める際の参考にしてください。

六曜には基準日が設けられている

六曜は、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の順に、毎月の基準日を元に繰り返します。それぞれの基準日は下記の通りです。

六曜 基準日(旧暦)
先勝 1月、7月の1日
友引 2月、8月の1日
先負 3月、9月の1日
仏滅 4月、10月の1日
大安 5月、11月の1日
赤口 6月、12月の1日

このように、毎月の1日が順番に基準日として設定されています。

大安を含む六曜は中国から伝来したと考えられている

六曜は14世紀ごろに中国から日本に伝えられましたが、国内で広く知られるようになったのは幕末以降です。

六曜のもとになったと言われているものには、中国の時刻・日の吉凶占いである「六壬時課(りくじんしんか)」「小六壬(しょうろくじん)」と呼ばれるものがあります。日本に伝来後、江戸中期から暦に記されるようになってから流行し始め、広がっていきました。

  • 大安(たいあん)とは

    大安とは六曜という暦の中で万事にいいとされる大安日を指します

大安をはじめとする暦と行事との関係

大安をはじめとする暦は、日の吉凶を占うことに使われていました。ここでは、大安をはじめとする六曜と行事との関係性を見ていきましょう。

結婚式などのお祝いごとや行事

結婚式のお祝いごとに最もいいのは大安で、次に友引がいいとされています。先勝や先負に結婚式を行う場合は、それぞれの吉とされる時間帯を選びましょう。

また、縁起を気にするなら、赤口や仏滅にお祝いごとを開催するのは避ける方が望ましいです。

お参り

六曜はもともと中国の占いがもとになった、日の吉凶占いです。つまり六曜は宗教的な意味合いはありませんので、神社仏閣とは関係ありません。

神社やお寺へお参りする日は、六曜は気にせずに決めましょう。

引っ越し

引っ越しをする日としては、大安が最良とされています。仏滅は問題ないという説もあれば、避けた方がいいという考え方もあるなど、賛否両論です。

赤口は「赤」という文字が火事を連想させるということから、引っ越しは避けた方がいいとされています。ただし赤口なら引っ越し業者の予約は取りやすいです。縁起が悪い日の引っ越しを避けたければ、事前に吉とされる日に身の回りのものを運び込んでおくと、縁起がいい日に引っ越したということにできます。

契約

契約ごとには大安が最良吉日とされていて、大安を選ぶことが多いです。一方、契約の凶日とされている赤口や、万事が凶となる仏滅に契約するのは避けられます。

お見舞い

お見舞いの日程としては、午後が吉の大安や先負がいいとされています。一方赤口や仏滅にお見舞いするのは、縁起を考えて避けられることが多いです。また、「勝負がつかない」という意味がある友引も、お見舞いの日取りとしては避けられることが多いです。

葬式

「友引」には「友を引く」という意味があり、友人を連れていくことを連想させるので、葬式には不向きです。

六曜の中で葬式に不向きなのは友引だけで、それ以外の日取りなら問題ないとされています。

  • 大安をはじめとする暦と行事との関係

    大安をはじめとする暦と行事との関係について解説しました

大安とともに押さえておきたい吉日とは

六曜でいう大安のほかにも、暦の中では吉日とされる日がいくつかあります。ここでは、吉日の種類とそれぞれの意味について見ていきましょう。

天赦日

「天赦日」とは百神が天に会う日で、天が万物を許す日です。万事にわたって吉で、四季により天赦日は異なります。

天赦日は、春の最初の戊寅、夏の最初の甲馬、秋の最初の戊申、冬の最初の甲子の日で、1年に4日だけしかありません。「最初の」にこだわらないと年に5~6回あり、世間ではこちらの方が普及しています。

一粒万倍日

「一粒万倍日」とは一粒が万倍となって実るという吉日で、ことを始めるのにいい日とされています。ただし借金は万倍に膨らむと考えられていますので、ローンなどお金を借りる日としては不向きです。

寅の日

日に十二支を順番に割り振り、寅が割り振られているのが「寅の日」です。千里行って千里戻るとされており、旅行にいいとされています。しかし、出戻りを連想させるため、入籍にはあまり向きません。

その他の吉日もある

上記の他にも天恩日(てんおんにち)や母倉日(ぼそうにち)、月徳日(つきとくにち、がっとくにち)などの吉日があります。

吉日の種類によって向いている行事と不向きな行事が異なりますので、吉凶が気になる人はよく確認しておきましょう。

不成就日にはお祝いごとは避ける

「不成就日(ふじょうじゅび)」とは、陰陽道で、この日から始めたことが成就しないという悪い日を指します。大安であっても凶日としての性質も加味されてしまいますので、何かを始めるなら、不成就日は避けるのが望ましいです。

他にも受死日(じゅしび)や五墓日(ごむにち)などの凶日がありますので、何らかの行事を行うなら、カレンダーをよく確認しておきましょう。

  • 大安とともに押さえておきたい吉日とは

    大安とともに押さえておきたい吉日・凶日を紹介しました

2022年の大安カレンダー

2022年の4月以降の大安日は下記の通りです。

大安日
4月 3日(日)、9日(土)、15日(金)、21日(木)、27日(水)
5月 2日(月)、8日(日)、14日(土)、20日(金)、26日(木)、30日(月)
6月 5日(日)、11日(土)、17日(金)、23日(木)
7月 4日(月)、10日(日)、16日(土)、22日(金)、28日(木)
8月 2日(火)、8日(月)、14日(日)、20日(土)、26日(金)、30日(火)
9月 5日(月)、11日(日)、17日(土)、23日(金・祝)、28日(水)
10月 4日(火)、10日(月)、16日(日)、22日(土)、26日(水)
11月 1日(火)、7日(月)、13日(日)、19日(土)、24日(木)、30日(水)
12月 6日(火)、12日(月)、18日(日)、28日(水)

行事の日程を決める際の参考にしてください。

  • 大安とともに押さえておきたい吉日とは

    2022年の大安カレンダー

大安は何をするにも運がいい開運日

大安とは六曜で定められた吉日で、万事にいいとされています。結婚式や引っ越し、契約やお見舞いなど、さまざまな行事に適した開運日です。

六曜はもともと中国から日本に伝えられた考え方で、幕末以降に広く知られるようになりました。

大安はそれだけでも十分開運日ですが、一粒万倍日や天赦日など、ほかの開運日と重なるとさらにいい日だとされています。ただし不成就日などの凶日と重なると凶日としての性質も加味されてしまいますのでお祝いごとの日程決めには注意しましょう。

ここで紹介した大安カレンダーを参考に、2022年の行事を決める参考にしてください。