――日田市には、これまでも行かれたことがありましたか?

加藤:僕は大分県に行くのも初めてでした。どの現場に行っても風景がとてもステキで、僕はずっとカメラを持って写真を撮り続けていました。名物の日田焼きそばもたくさん食べました! あまりにもハマってしまって、作り方も教えていただいたくらいで……。ラードで少し、揚げ焼きにするのが特徴です。シャキシャキとしたもやしがまたおいしいんですよ! 劇中でも日田焼きそばを食べるシーンがありますが、僕はカットがかかってもずっと食べていました(笑)。

茅島:そのシーンは、私の方が焼きそばをたくさん食べる場面だったんですが、最終的に清史郎さんの方が食べていましたね(笑)。私は、家族旅行で何度か日田を訪れたことがありました。その当時は、きれいな夜景とご飯がとてもおいしかったという思い出があります。

――美咲は水害で被災した経験を持つ女の子です。水害について調べたことはありますか?

茅島:日田の水害については、過去の記事や資料を読んで、撮影前にも監督といろいろとお話させていただきました。水害で被災しながらも、日田のみなさんは、日田が好きだからこそ、そこで生きることを大切にされています。私自身、本作を通して日田の方々の強さ、明るさ、元気さを知ることができました。

――日田市に感じた魅力を教えてください。

加藤:“日田下っ駄ーず”も、日田は木の郷、水の郷だと言っているんですが、本当に水と木が共生している地域だなと感じました。川も山もあって、とても自然豊かな場所です。撮影が早く終わった日には、僕はよく散歩をしていました。そこで吸う空気がとても気持ちよくて、心を落ち着かせることができました。おいしいものもたくさん食べて、幸せな日々を過ごしたことで、僕としては自分の故郷が一つ増えた感覚になっています。そんな日田という場所と出会わせてくれたこの作品には、感謝しかありません。

茅島:撮影を通して実感したのは、日田のみなさんの温かさです。寒い季節の撮影でしたが、風の強い日には、日田のみなさんが「寒くならないように」と木の板で風避けをしてくださったこともありました。ロケをしていると「応援しています」「楽しみにしています」と声をかけていただくこともあって、日田の方々の温かさや、優しさにたくさん触れながら撮影することができました。本当にステキな場所だなと思いました。

加藤:日田の方々の温かさが、本当にうれしかったよね! ロケで行く先々でとても親切にしていただきました。町で会っても温かな声がけをしてくださって、大樹がそうだったように、日田の人の温かさや強さには、人を変える力があると感じています。

■加藤清史郎
2001年8月4日生まれ、神奈川県出身。1歳1カ月から俳優として数々の作品に出演。2009年のNHK大河ドラマ『天地人』で主人公・直江兼続の幼少時代を好演し、注目を集める。トヨタ自動車のCMで「こども店長」としても活躍。11年に『忍たま乱太郎』で映画初主演、『レ・ミゼラブル』のガブローシュ役でミュージカルに初挑戦。近年の主な出演作はTBS系日曜劇場『ドラゴン桜』、テレビ東京系『ダメな男じゃダメですか?』。また、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』(2022年5月17日~I H Iステージアラウンド東京)への出演が控える。
■茅島みずき
2004年7月6日生まれ、長崎県出身。2017年に「アミューズ 全県全員面接オーディション 2017 ~九州・沖縄編~」でグランプリを獲得し、芸能界入りを果たす。19年、ポカリスエットのCMに抜てきされる。19年の『恋の病と野郎組』(日本テレビ系)でヒロイン役を務め、本格女優デビュー。20年公開の映画『青くて痛くて脆い』で映画初出演。21年には、『Romeo and Juliet -ロミオとジュリエット-』のジュリエット役で初舞台を踏んだ。『Seventeen』専属モデルとしても活躍中。

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