■グラビアに抵抗はなかった

――デビューと言えば、岸さんがグラビアアイドルをしていることをお母さんは雑誌を見て知ったそうですね。

ドラマみたいに雑誌を“バンっ!”て広げられて、「あんた! これはなんやの!」って(笑)。心配してくれてたんやと思うんですけど、めちゃくちゃ怒られました。

――本当にドラマのワンシーンのようですね……(笑)。そのあとはどんな展開に?

お母さんにとって絶対的な存在のお兄ちゃんがフォローしてくれて、「認めてないけど……」という感じではあるものの、なんとかその場は収まりました。

でも、私がCMとかドラマ、お母さんが好きで観ていた番組に出るようになった瞬間、急に「頑張って!」って(笑)。

――コロっと(笑)。

あんなに怒ってたのに「そんなん言うたっけ?」って感じで、関西人やなと思いました(笑)。

――当時、岸さん自身はグラビアに抵抗はなかったんですか?

私は写真集とかも結構見たりしていたので、グラビアに対して抵抗はなかったですね。元々芸能界に入りたかったということもあって、むしろ興味があるくらいでした。多少警戒心もあったんですけど、好奇心が勝ちましたね。

――それから、お仕事も楽しく順風満帆という感じですか?

いえいえ! 当時はマネージャーさんにすごい怒られることも多かったですし、自分の中で「こういう風に見せたいのに何か違う」とか「思ってたのと違うように見えてる気がする」とか悩んで、しょっちゅう泣いていました。

私めちゃくちゃ負けず嫌いやったんで、マネージャーさんに電話で怒られて「めっちゃムカつく」と思ったら、涙がポロポロ出てくるわけですよ。泣いているのもバレたくないけど、声が震えてくるから、喋ってる途中で電話を切ったこともあって。

その時、料理をすることが私のストレス発散法やったんで、カレーを作って食べて、そのまま寝ちゃったんです。そしたら、当時の会社の社員やった女の子が、マネージャーさんから「いきなり電話きれたから明日香が死んでるかも」って、様子を見てくるように言われて家に来てくれて。

でも私はカレー作って食べて、もうケロッとしてるから、その子に「カレー食べる?」って聞くようなマイペースなところがあったんで、マネージャーさんは大変やったやろなって思います(笑)。