パーソルキャリアは3月11日、「ITエンジニアのキャリア」に関する調査結果を発表した。調査は2月10日~13日、民間企業・政府機関・自治体・団体に勤務する20~39歳のITエンジニア1,500名を対象にインターネットで行われた。

  • ITエンジニアが今、関心を寄せるトレンド

    ITエンジニアが今、関心を寄せるトレンド

現在の技術トレンド・環境変化として提示した20項目に、それぞれどのように感じるかを尋ねたところ、「好ましい」「やや好ましい」のポジティブな回答が多かった項目は、多い順に「リモートワークの広がり」(75.7%)、「リモートワークの普及など勤務場所の自由度の高まり」(75.5%)、「働き方改革の促進/働き方に対する意識の向上」(67.4%)と、働き方に関係する項目が上位に。以下、「クラウド化の進化」(65.0%)、「IoTの進化」(61.9%)、「AI(人工知能)の普及」(59.2%)、「ビッグデータの活用」(57.9%)と技術面の進化を示す項目が続いた。

また、「今後習得したいプログラミング言語」を聞いたところ、人工知能の機械学習やディープラーニングなどの実装、ビッグデータの活用で利用されることの多い「Python」(17.8%)が1位となり、関心の高いトレンドと相関した結果となった。

  • 現在の仕事における「やりがい」

    現在の仕事における「やりがい」

次に、「現在の業務への満足度」を尋ねたところ、46.9%が「満足」「やや満足」と回答。また、「勤続の意向」についても、半数以上となる52.2%が継続希望の意思を示した。

そこで、現在の仕事における「やりがい」を尋ねたところ、1位「高い給与を得る」(38.0%)、2位「自分のスキルを向上する」(37.4%)、3位「顧客から感謝される」(31.0%)という結果に。やりがい1位となった「給与」に関連して、年収を教えてもらったところ、「400~500 万円未満」(25.0%)が最多だったが、一方で、500万円以上の年収帯も約半数(47.5%)を占めていることが分かった。

  • 給与面、自身のスキル停滞に不安を感じている

    給与面、自身のスキル停滞に不安を感じている

また、現在の業務において最も不安に感じていることを尋ねたところ、「今の会社でどこまで給与が上がるか」(13.4%)、「自身のスキルが停滞しているように感じる」(7.8%)、「いつまで今の業務負荷をこなせるか」(6.7%)が上位に。

また、スキルアップを目的としておこなっている自己啓発活動について聞くと、1位「IT関連の資格取得のための自主学習」(31.2%)、2位「ITスキルアップのための読書」(21.9%)、3位「IT以外のスキルアップのための読書」(18.3%)となった

  • 転職理由

    転職理由

次に、転職回数を尋ねたところ、「0回」が54.9%、「1~2回」が32.8%、「3~5回」が10.3%、「6回以上」が1.9%という結果に。この結果を「B to B領域ITエンジニア」と「B to C領域ITエンジニア」別にみると、「0回」と回答した割合は「B to B領域」で59.3%、「B to C領域」で44.7%、「1~2回」においても「B to B領域」で30.7%、「B to C領域」で37.8%と差が明らかに。

同時に、転職理由についても、「B to B領域」では、「給与面への不満」、「キャリア形成目的や異なる職種/業種での就業意向」、 「スキルへの要望と現状の不一致」が上位に並んだ一方、「B to C領域」では、「キャリア形成目的や異なる職種/業種での就業意向」、「給与面への不満」、「スキルへの要望と現状の不一致」が上位となり、「キャリア形成目的や異なる職種/業種での就業意向」要素に異なる傾向がみられた。