NTTドコモは3月8日、「記憶メカニズム」に則した方法で携帯電話番号を記憶できるWebコンテンツ「愛の備え11ケタ」の提供を開始した。

  • 愛の備え11ケタ

同コンテンツは、センシング・五感など情報工学の専門家である東京大学特任講師の伴祐樹氏監修のもと、「記憶メカニズム」に則した方法で携帯電話番号を記憶できるWebコンテンツ。

同社は1月18日~20日、全国の20~69歳の過去含む震災経験者400人を対象に、「災害時の携帯番号に関する意識調査」を実施した。その結果、災害時に大切な人の携帯番号を覚えておいた方が良いと98%が思っているのに対し、実際は約半数しか携帯番号を覚えていないという実態が明らかになった。

  • 災害時に、最初に連絡を取りたい人の携帯番号を何も確認せずにすぐに答えることができますか

そこで同社では、もしもの時に携帯電話が手元になく、大切な人と連絡を取りたい時に連絡先が分からないという状況をなくすべく、伴祐樹氏とともに、脳の記憶メカニズムに基づいた誰でも簡単に携帯電話番号を記憶できる仕組みを協働で開発した。

  • Webコンテンツ「愛の備え11ケタ」記憶チャレンジのフロー

人間の記憶メカニズムには、視覚・聴覚・触覚を刺激すると記憶定着力の向上に繋がるという特徴があるという。そこで同コンテンツでは、覚える携帯電話番号のボタンが光り、次の番号が視覚から直感的に理解できるように実装。押した番号にエフェクトをかけ、ボタンを「押したような感覚」で触覚を刺激し、押した番号を音声で読み上げて聴覚へのアプローチも行う。

音声に関しては、自分の大切な人を想像し、その人の声により近い音声を男性・女性の選択式で選ぶ仕組みを実装している。覚える相手を想起することで、記憶への定着をより促進する工夫を凝らした。

同コンテンツでは、開発段階からさまざまな条件で繰り返し検証。番号を表示しているだけで携帯電話番号を記憶する状態に比べ、コンテンツを活用することで記憶定着率が約1.2倍に向上することが実証されているという。コンテンツでは、特定の携帯電話番号を記憶できると、その相手に「愛のメッセージ」を送信できる仕掛けも盛り込んでいる。