2022年3月18日より「TSUBURAYA IMAGINATION」にて独占配信、および全国劇場で公開される映画『ウルトラマントリガー エピソードZ』の完成披露上映イベントが2日、都内で開催され、武居正能監督や主演のマナカ ケンゴ役・寺坂頼我をはじめとする主要キャストが登壇した。

  • 左より武居正能監督、ウルトラマンゼット、平野宏周、イーヴィルトリガー(中央)、寺坂頼我、ウルトラマントリガー、中村優一

本作は、2022年1月22日に最終回を迎えたテレビシリーズ『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』(全25話)の「2年後」を描く映画作品である。ウルトラマントリガーに変身するマナカ ケンゴと、彼のかけがえのない仲間であるエキスパートチーム「GUTS-SELECT」メンバーがそれぞれ成長した姿を見せるほか、新たな隊長としてトキオカ リュウイチなる人物が登場。さらに、シリーズ前作『ウルトラマンZ』(2020年)でウルトラマンゼットと一心同体になったナツカワ ハルキも別な目的でケンゴたちのいる地球へ時空を超えて現れ、トリガーと力を合わせて地球の脅威に立ち向かっていく。

ウルトラマントリガー/マナカ ケンゴ役の寺坂頼我は、「スマイル、スマイル!」とケンゴのキャッチフレーズを口にしながら、最高の笑顔で挨拶。映画が完成した喜びを「ウルトラうれしいですね!」と、ウルトラマンゼットの独特な言い回しで表現した。

ウルトラマンゼット/ナツカワ ハルキ役の平野宏周は「ハルキとゼットさんが初めて大きなスクリーンに映ります。みなさんの反応が楽しみです」と、1年ぶりに“帰ってきた”ハルキとウルトラマンゼットの活躍をファンに観てもらいたい、という気持ちをアピールした。

映画初登場となるキャラクター、GUTS-SELECTの新隊長トキオカ リュウイチ役・中村優一は「こうしてたくさんの方々に映画を観ていただく日がやってきてうれしいです。公開日の3月18日まであと2週間。その日を今から楽しみにしています」と、ついにベールを脱いだ『ウルトラマントリガー』の最新ストーリーの発表の日を心待ちにしていたことを打ち明けた。

『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』(2019年)に続き、2作目となるウルトラマンシリーズ劇場版のメガホンを取った武居正能監督は「映画が完成して、まだ2週間くらいしか経っておりません。できたてホヤホヤの映画です。この会場にいるみなさんが、スタッフ以外で初めて映画をご覧になります。18日の公開日に向け、作品を盛り上げるお手伝いをぜひしてほしいです」と挨拶し、映画をたくさんの人に観てもらえるよう、情報拡散を客席のファンに呼びかけていた。

映画の製作が決まったときの気持ちをMCより尋ねられた武居監督は「正直びっくりしました。テレビシリーズでも重要なエピソード(第4、5、6、11、12話)を担当したのですが、まさか長編作品(劇場版)を任せていただけるとは。お話自体は昨年の3~4月ごろからありました。配信と劇場公開が同時という、ウルトラマンでは初の試み。面白い作品を作らないといけないぞと、身が引き締まりました」と、作品世界を熟知した上で臨んだ本作を良いものにするため、気合いを入れたことを明かした。

中村は初の「ウルトラマンシリーズ」出演について「本当に出させていただけるとは、光栄だし、純粋にうれしい。最初はずっと『ドッキリじゃないか』と思って信じられなかった。『ウルトラマンX』(2015年)で声優の中村悠一さんがウルトラマンエックスの声をされているので、もしかしたら円谷プロさんが連絡先を間違えて僕のところに来たんじゃないかと、ソワソワしてたんです(笑)」と、同姓同名の声優・中村悠一の名を挙げて今回の出演が「間違い」ではないだろうかと半信半疑だったことを笑顔で語った。

平野は本作について「1作前のウルトラマンが、後輩ウルトラマンの助っ人で映画に出るのは“ウルトラマンあるある”じゃないですか。この映画に出たとき、俺も先輩になったんだなあと実感できました」と、ウルトラマンシリーズ劇場版の必勝パターンについて語り、自分が晴れて先輩ウルトラマンになったという感動をしみじみ噛みしめた。

寺坂は「テレビシリーズの撮影が終わりに近づいてきたころ、GUTS-SELECTのみんなで『この続き、またやりたいよね』と話していたのですが、そんなとき『映画がある』と聞いて、みんなで喜んでいました。武居さんとは第12話のとき『これでトリガーは最後ですね。さびしいですね』と話していたのですが、そのとき『またどこかで会えるかも』って言ってましたよね(笑)」と、テレビシリーズの後日談となる映画を武居監督が手がけると、そのとき直感したという。

気になる映画の「見どころ」について、寺坂は「最終回では、ケンゴがエタニティコアの中に入って、GUTS-SELECTの仲間とお別れしたところで終わっているでしょう。どんな風にケンゴがみんなのところに帰ってくるのか、そこに注目してほしい」とファンに強くアピールした。また映画のストーリーについては「よりケンゴに対して愛着がわく作品。テレビでは描かれていなかった部分がしっかり描かれているので、その思いを受け取ってください」と、ケンゴの喜怒哀楽、激しい感情を示すシーンを注目ポイントとして挙げた。

平野は「久々に帰ってきたハルキの大きくなったところを見せられれば……。僕は1年前と比べて、1cmか2cm、大きくなっていますから、映画でそんな部分をぜひ観てください! 183cmだった身長が、184cmになっているとわかりますよ!」と、精神面ではなく身長が「大きくなった」とアピールし、寺坂から「わからないですよ!」と絶妙なツッコミを入れられていた。

中村は「トキオカは、前のタツミ隊長とは違った雰囲気の隊長になっています。トキオカと隊員たちが一緒にいるシーンをお楽しみください。撮影初日に思ったことですが、GUTS-SELECTのみんなはカメラが回っていないところでもすごく雰囲気が良くて、とてもすばらしいチームワークがあるなと驚きました。仲間の絆の強さ、これが映画の見どころだと思います」と、メンバーが力を合わせて困難を乗り越えようとするシーンの迫真性について語った。

武居監督は作品の出来栄えを問われて「いかに『トリガー』のフィナーレを飾るにふさわしい、素敵な終わらせ方ができるか、テレビシリーズと映画の企画を1年かけてじっくり作ってきたこともあり、とてもいい作品が生まれたのではないでしょうか」と答え、自信のほどをうかがわせた。特撮演出についても「今回は怪獣とウルトラマンとの戦闘シーンをふんだんに撮っています。シチュエーションも、昼だったり夜だったり、趣向をこらしています。トリガー、トリガーダーク、ゼットの戦い方の違いに着目してください」と、巨大怪獣を迎え撃つヒーローアクション、GUTS-SELECTの移動基地ナースデッセイ号やガッツファルコンの空中戦などに、迫力満点の演出を施していることを熱烈にアピールした。

寺坂、平野との共演シーンについて中村は「山の捜索に向かう撮影のとき、2人の走り方がすごくカッコよくて、さすがはウルトラマンシリーズの先輩だと思いました。その姿を見て、俺も負けないぞと闘志を燃やしました」と、若きヒーロー2人のはつらつとした動きに感心したことを明かした。

平野は中村のコメントに対し「中村さんの銃の構え方がとてもカッコよかった。しかも、持っている銃がものすごく大きい。小道具をどう持ったらカッコよくなるか、特撮作品の先輩の演技を見て勉強になりました!」と、かつて『仮面ライダー電王』(2007年)でも活躍(仮面ライダゼロノス/桜井侑斗役)した中村から、非常に良い影響を受けたと笑顔で語った。

寺坂は映画の中で面白かったシーンとして「アキト(演:金子隼也)がテレビシリーズでは見せたことのないような、すごいリアクションをするところがあります!」と、金子演じるアキト隊員の“意外”な一面を披露する場面を挙げ、お楽しみどころとして強調した。

続いてMCからの声かけにより、ハルキとケンゴの「同時変身」を披露するコーナーに突入。この場のみの趣向として、ウルトラマンゼットの名セリフ「ご唱和ください、我の名を! ウルトラマンゼット!」を中村が担当することになった。

平野はゼットライザー、寺坂はGUTSスパークレンスを頭上に掲げ、変身ポーズを決めてみせた。するとウルトラマンゼット、ウルトラマントリガーがさっそうと登場し、ステージ上で得意の構えを取った。

さらに、2大ウルトラマンを挑発するかのように、映画で大暴れするというイーヴィルトリガーが姿を現した。影の巨人との異名を取るイーヴィルトリガーが、トリガーやゼットとどのように絡んでいくのか、それは映画をご覧になってのお楽しみとしておこう。

マスコミ向けフォトセッションの後、マイクを手にした武居監督は「スタッフ・キャストみんなで誠心誠意作った作品。存分に楽しんでください」と改めて本作に魂を込めて作ったことを強調した。中村は「映画をたっぷり楽しんだあとは、マスコミの方々、ファンのみなさん、ネタバレなしで熱い宣伝をお願いします!」と、本作をSNSによる口コミでどんどん広めてほしいと呼びかけた。

平野は「映画では、光とはなにか、ヒーローとはなにかなど、伝えたいメッセージがいくつかあります。ぜひこの映画を目に焼き付けていただきたいです。そして、チャンネル登録もよろしくお願いします!」と、「円谷プロ公式YouTube」や「TSUBURYA IMAGINATION」といった映像配信でも楽しめるウルトラマンシリーズの楽しさを伝えつつ、映画への期待をあおった。

寺坂は「いま僕はとてもワクワクしています。本当に、みなさんの大好きなものが観られると期待をしていただけたらうれしいです。この映画から、いろいろなメッセージを受け取っていただき、『ウルトラマントリガー』という物語の結末を見届けてくれれば何よりです!」と、本作が『ウルトラマントリガー』のラストエピソードであり、ファンの方々が待ち望んだ作品であるとアピールし、大勢のファンたちに今後も変わらぬ熱い応援を呼びかけた。

『ウルトラマントリガー エピソードZ』は3月18日よりTSUBURYA IMAGINATIONにて独占配信。そして全国劇場にて同時公開される。

(C)円谷プロ (C)ウルトラマントリガー特別編製作委員会