『銀河鉄道999 THE MUSICAL』の制作発表会見が26日に行われ、中川晃教、花總まり、佐藤流司、梅田彩佳、清水慎治(銀河鉄道999THEMUSICAL 実行委員会・委員長)、高橋亜子(脚本・作詞 ※司会者がコメント代読)、小山ゆうな(演出)、ミッキー吉野(音楽監督)が登場した。
同作は松本零士による同名漫画のミュージカル化作。少年・星野鉄郎が永遠の命を求めて銀河を旅する物語で、キャラクターの葛藤や成長を通して「限りある命だからこそ美しく尊い」というメッセージを伝える。ミュージカルオリジナルのエピソードも加えて、宇宙への旅立ちから別れまでを完全版として描く。
主役の鉄郎を中川晃教、鉄郎とともに銀河を旅するヒロイン・メーテルを神田沙也加さんが演じる予定だったが、神田さんが昨年12月18日に急逝したことから、花總がメーテルに決定した。清水実行委員長は「昨年末、神田さんの突然のご逝去の報道がありまして、衝撃でした。中止も考えました。しかし、神田さんの事務所より『沙也加のためにも実現させてほしい』とお言葉をいただきまして、もとよりスタッフ一同想いは強く再始動を決心いたしました」と経緯を説明する。
オファーを受けたことについて、花總は「本当に突然のことでしたので、ただただ驚きました。様々な感情が交錯してとても複雑な気持ちでしたけど、神田さんがすごく楽しみにしていた役ですし、やるのを楽しそうにお話されてた姿が今でも目に浮かぶくらいなので、彼女の分も一生懸命やりたいなと思って、今はそれだけです」と決意を表した。
この日、メインテーマ「マイ・ディグニティ」も披露した主演の中川は「2.5次元やブロードウェイミュージカル、オフブロードウェイ、ウエストエンド、近年では韓国のミュージカルと様々なミュージカルがある中で、日本オリジナルの作品として『999』がミュージカル化されるというのはとてもやりがいがあることですし、何か運命を感じる」と心境を吐露。「僕、今39歳なんです。16歳を演じるんです。ちょっと面白いですよね」と苦笑しつつ、「誰もが知ってる『999』の物語のキャラクターを演じられるっていうのは、やっぱりとても嬉しい」と喜んだ。
機会男爵役の佐藤は「機械の体ということで、本日は無表情、無感情、無ボケ、無ツッコミという感じで進行してまいりますので、よろしくお願いいたします」とひょうひょうとボケる。衣装については「無機質でラグジュアリーなデザインの衣装を着させてもらったんですが、反動といいますか、通気性が0ということでですね。保温性抜群の衣装になっておりましてですね。しかし、私、機械の体だったりしたりしますんで、汗をかいてはよろしくないのかなという思いがあり、心頭滅却せねばいかんなという話でした」と独特な口調で語り、佐藤のトークに梅田も「面白かった」と笑みを浮かべる。そんな梅田も「衣装を着るとわくわくしていよいよ銀河鉄道の世界に本当に行けるんだ、もっと頑張りたいなと思いました」と意欲を見せた。
また、花總は「今までは自分1人で役に向かって、1人で悩みながらぶつかりながらやっていたんですけど、今回は私の中では1人じゃないので、それが自分の中では支えになってくれるかなって」と瞳を潤ませながら意気込む。「今まで私が感じたことのないお稽古になるし、公演になるかなと思っています」と語った。