何気ない発言でも、子どもは意外と見ているもの。娘さんとのバレンタインのエピソードを描いた、漫画家・きよまろさん(@sobomiyako98)の投稿に多くの共感が寄せられています。

【おじょうさんはド直球 58】
子供ってよく大人を見ていると思う。子供に対しても一定のデリカシーやマナーある対応をしたいと思った。(@sobomiyako98より引用)

  • (@sobomiyako98より引用)

バレンタインデーに、親しい男の子へチョコレートを渡したきよまろさんの娘・りこさんですが、男の子の父親に冷やかされてしまったそう。発言した側からすると軽く茶化す言葉だったのかもしれませんが、「彼のことは好きだけど、あのおじさんが身内になるのは嫌だなぁ」と娘さんはキッパリ。

言われた側はモヤモヤとしてしまうこの冷やかしを描いたエピソードに、「おじょうさん、今からその見方を養うのはとても大事なことです……! チョコ渡せてよかったね~」「えー凄い! ちゃんとそう言うところその年齢で見ることができて、好き好きーって気持ちのせいで目を瞑っちゃわないの凄い!」と娘さんに対する称賛の言葉や、「子どもも幼いところはあるけれど、1人の人間なんですよねー。娘さんなりに考えたんでしょうね」「子どもって思ってる以上に鋭いし観察力あるよな……」と鋭さを感じる方も。

「よくある冷やかしですけど、本人達が一番引く冷やかしで関係悪化の原因だったりしますね」「うちの身内にもいるんだけど人の(主に年下)交友関係を冷やかすのって嫌なんだよな……」という声もあるように、自分の体験と重ねる声も寄せられています。

娘さんの母親であり、漫画を投稿したきよまろさんに、投稿の経緯や反響について伺いました。

投稿の経緯は? 投稿者に聞いてみた

――自分もこういった発言をしていないかなと振り返りたくなったり、昔こんな体験をしたなと思い出す漫画です。今回の投稿のきっかけについて教えていただけますか?

自分も子どもの頃、大人に冷やかされたり茶化されるのを嫌だな……と思う事があったのを思い出しました。でもそれは娘に言われるまで忘れていて、言われてそういえば……と過去の自分と対峙したんです。それが今回の漫画を描くきっかけとなりました。

大人が揶揄ってしまうのは可愛さから……と言うのは親として理解できるのですが、子どもの立場から考えるとそれがとても不快であったり嫌悪感を抱く事だと思い出す事ができました。子どもが居てもいなくても、皆子どもだった時代はある訳で、大人が子どもの心を振り返り知ることで、社会の中で今を生きる子どもたちが少しでも楽になればと思い描いた次第です。

――リプライや引用リツイートで、様々な意見が寄せられています。

引用リツイート含め色々な世代、性別、環境、立場の方がコメントを下さった事に驚いております。育児漫画という意味では異例とも言える気がします。それはそれぞれの方が『自分の子ども』を通して共感するのではなく、『自分の子ども時代』を振り返って下さったからだと思います。

大人が思い出す事で今を生きる子どもへの接し方が優しくなれば、描き手としてこんなに嬉しいことはありません。私自身も忘れてしまっている子どもの心……これからも発信していきたいと思います。


きよまろさんは、娘さんとのエピソードを描いた育児漫画「おじょうさんはド直球」を日々Twitterに投稿されています。"ド直球"な娘さんの言葉にハッとなったり、自分を振り返りたくなることも。気になった方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。