俳優の横浜流星が主演を務める映画『嘘喰い』(2月11日公開)の本編映像が18日、公開された。

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    横浜流星

同作は迫稔雄作による同名人気ギャンブル漫画の実写化作。正体不明のギャンブラー斑目貘(横浜)が、日本の闇社会を牛耳るギャンブラーの頂点・会員制の倶楽部賭郎というあらゆるギャンブルや殺しが行われる賭けの場で、悪人たちの巨額の金と命を懸けた、ゲームを繰り広げる。

この度公開されたのは、国家をも凌ぐ支配力を誇る闇ギャンブル倶楽部“賭郎”の頂点・お屋形様こと切間創一(櫻井海音)との一世一代の大勝負に貘が挑む、本編オープニングシーン。1時間以内に飛行機が上空を飛ぶか否かを賭ける「航空機制圧バトル」を行おうという貘の提案に、切間は一切表情を崩さずルービックキューブを弄ぶ。カリカリ梅をかじり、勝利を確信していた貘だったが、賭郎の恐ろしさを知ることに。巨額の資金が動く裏では、ゲームのためならば人命をも厭わない騙し合いが繰り広げられ、貘が銃口を向けられるところで映像は終わっている。

この「航空機制圧バトル」は芝浦の有名なヘリポートで、全体の後半に撮影された。撮影前から綿密な美術の打合せを経て、撮影当日は朝イチから“賭郎”のセットを組んで臨んだという。壮大なオープニングについて中田秀夫監督は「全員がこの作品を理解した上での撮影、横浜さんも櫻井さんも、キャラクターがどういう意味合いで戦うのかを理解しています。吹き曝しのビルの屋上で、明け方までやるぞという意気込みで臨みましたが、とてもスムーズで深夜1時前に終わりました」と振り返った。

空撮については「いま空撮と言えばドローン撮影が多いんですが、撮影区域に制限があり、ビル風があるため、ヘリコプターで撮影をしました。お台場からレインボーブリッジを通って目的のビルに行く。操縦士の方がとても素晴らしく、4~5回撮影をした後、東京上空の絵も撮影し、メインタイトルバックに使いました。ドローン全盛期の時代に、ドローンがいけないエリアで、また違う味わいの空撮ができたと思います」とこだわりを語っている。

さらに中田監督は「見どころの一つとしては、貘とお屋形様の対決はもちろんですが、夜行妃古壱を演じた村上弘明さんです。村上さんが僕にとって、理想的な夜行さんを演じてくれています。普段村上さんは温かみのある方で、現場を和ますコミカルな人なんですが、立会人としてクールそのもの。貘とお屋形様の対決の裏では、人が容赦なく死んでいき、温度感ゼロの非情に貘を導いていく。人間味をすっと消しているんです」とコメントした。

オープニングシーン映像の前には、斑目貘役の横浜流星と相棒・梶隆臣役の佐野勇斗の特別映像も。仲が良すぎることで度々話題になってきた2人だからこそ出せる空気感を出している。

(C)迫稔雄/集英社 (C)2022映画「嘘喰い」製作委員会