ジャガー・ランドローバー・ジャパンは新型「レンジローバー」を発売した。ボディタイプはスタンダードホイールベース(SWB)とロングホイールベース(LWB)の2種類で、LWBではレンジローバー初の3列シート7人乗り仕様が選べる。価格は1,638万円~2,775万円。

  • 新型「レンジローバー」

    ラグジュアリーSUVの先駆者「レンジローバー」の新型が登場!

2024年には電気自動車も登場!

通算5世代目となる新型レンジローバーは、ボディタイプ、シートレイアウト、グレード展開が豊富。さまざまなニーズに対応できるラグジュアリーSUVに仕上がっている。ボディタイプはSWBとLWBの2種類を用意。最上級グレードとして、スペシャル・ビークル・オペレーションズが手掛けた「SV」というモデルも登場した。

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  • 外観は凹凸、装飾、ラインを極限まで排し、限りなくシンプルに仕上げてある。ドアハンドルが格納式になっているので、ボディサイドは1枚板のようにスムースだ。SWBのボディサイズは全長5,052mm、全幅2,209mm(ミラーをたたむと2,047mm)、全高1,870mm、ホイールベース2,997mm。LWBは全長とホイールベースが+200mmとなる

シートレイアウトは4人乗り(SVのLWBのみ)、5人乗り、7人乗り(LWBのみ)から選べる。ジャガー・ランドローバー・ジャパン マーケティング・広報部 ディレクターのマシュー・スリースさんによれば、7人乗り仕様を待望する声は以前から届いていたとのこと。3列目は「ほかのシートと同じくらい」に快適な乗り心地だという。LWBをあえて4人乗り仕様にして後席に座れば、まるで「リムジン」や飛行機の「ファーストクラス」のようにゆったりと旅が楽しめるそうだ。

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  • インテリアの説明では「聖域」という言葉が使われていた

新型レンジローバーは電気自動車(EV)としての開発も視野に入れた新たなアーキテクチャー「MLA-Flex」を採用。パワートレインは3.0L直列6気筒ディーゼルターボエンジンのマイルドハイブリッド(MHV、最高出力300PS、最大トルク650Nm)、4.4L V型8気筒のガソリンターボエンジン(530PS、750Nm)、3.0L直列6気筒ガソリンエンジンに105kWのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV、440PS/620Nmもしくは510PS/700Nm)を用意する。2024年にはEVも登場する予定だ。

PHEVはフル充電だと最大100km(WLTPモード)を電気とモーターだけで走行できる。実質的には80kmくらいを走れるそうだ。ジャガー・ランドローバー・ジャパンではレンジローバーユーザーの1回あたりの走行距離を調べたそうだが、それによると、PHEVであれば全体の75%のドライブは電気だけで(ガソリンを使わずに)済ませることができるそうだ。

新型はレンジローバー史上、最も静かな1台になるという。新アーキテクチャーの採用によりただでさえ静粛性が高まっている上、全てのタイヤのホイールアーチにマイクを取り付け、室内に伝わるタイヤノイズなどの音をモニタリングし、車内のスピーカーでノイズを打ち消すシグナルを再生する「ノイズキャンセリング」機能を搭載しているそうだ。

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    リアランプは普段はグロスブラックで、「点灯するまで存在に気付かない」ようになっている

大きなクルマだから駐車時は気を使いそうだが、新型レンジローバーには「オールホイールステアリング」(AWS)という機能が付いていて、後輪が前輪とは逆方向に最大7.3度も切れてくれるので、限られたスペースでも容易に駐車できるとのこと。専用のアプリを使えば、車外からスマートフォンを操作してクルマを駐車させられる「リモートパークアシスト」という機能も使用可能。ちなみにAWSは高速走行時にも作動し、後輪を前輪と同じ方向に切ってくれるという。

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    「テールゲートイベントスイート」でスプリットテールゲートの新たな活用方法を提案。専用のレザークッション、スピーカー、照明が付いていて、多目的ラゲッジスペースがくつろぎの場所に早変わり、という趣向だ

新型レンジローバーの納車は2022年夏ごろに開始予定。SVとPHEVについては同年秋ごろに始まる見通しだ。