体操男子で五輪個人総合2連覇を達成した内村航平(ジョイカルジャパン)が14日、都内ホテルで引退会見を行い、引退を決意した時期を明かした。

  • 内村航平

内村は「(東京)オリンピックが終わって、北九州の世界選手権に向かう道中、練習をしていく中でちょっとしんどすぎた。このままだと先が見えないなと感じて、世界選手権の前にはこれが最後かなという感じで世界選手権に挑みました」と告白。

「最後の最後は決勝に進んで着地を止めて終わりたいという気持ちで演技をして、それをやり切れたので、結果は伴いませんでしたけど下の世代の選手たちにも『これが体操だ、本物の着地だ』という、僕らしいところを最後見せられたと思うので良かったかなと思っています」と話した。

また、「やれるならいつまででもやりたいと思っていた。でもやっぱり世界選手権に向かうまでで、今後は本気で選手としてやっていくのは厳しいなと感じたので、引退という決断をしました」と打ち明けた。

現役生活最後の舞台として、3月12日に東京体育館で引退試合を開催することも発表。「痛い体に鞭を打って6種目やろうかなと思っています。ほかの選手も呼びたいと思っているので、自分の最後をしっかり見ていただいて最後にしようかなと思っています」と語った。

今の心境については「僕の中ではそこまで重くも、そしてスッキリとらえていないというか、3月までやるというのがあるので今こういう心境なのかもしれないですが、世界選手権に向かうまではこれが最後なのかなみたいな気持ちではありました。よくわかっていないというのが今一番の心境です」と伝えた。

内村は1989年1月3日生まれ、長崎県諫早市出身。オリンピック4大会(2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ、2020年東京)に出場。個人総合2連覇(ロンドン、リオ)を含む7つのメダル(金3、銀4)を獲得した。