ヤマハ発動機のウェブサイトではこのほど、社会課題の解決に向けたさまざまな取り組みを紹介する新コンテンツとして、SDGs映像シリーズ「FIELD-BORN(フィールド・ボーン)」を公開した。

  • ウェブサイトの新コンテンツ「FIELD-BORN」

現在公開されているのは、Vol.1「人をつなぐモビリティ」と、Vol. 2「奏でる森を育むために」の2本のストーリー。

Vol.1「人をつなぐモビリティ」の舞台は、高齢化が進む港町・広島県福山市の東部、鞆の浦地区。そこで「愛する故郷の暮らしに、あと少しだけ移動の便利さを加えたい」と願うアサヒタクシーの取り組みを紹介している。同地区は住民の約半数を65歳以上が占める典型的な過疎・高齢化地域。石畳で狭い道や坂道も多いことから、地域の高齢者は移動に課題を抱えていたという。

そこで導入したのが、ヤマハ発動機のグリーンスローモビリティ(通称グリスロ)「AR-05」。グリスロとは、20km/h未満で公道を走行することができる4人乗り以上の電動モビリティのこと。アサヒタクシーのドライバーが運転するグリスロは、地域のお年寄りや観光客を乗せて、その狭い坂道をゆっくり走行。現在は地域住民に愛され、すっかり歴史ある港町の風景に溶け込んでいるという。ムービーではグリスロを用いた街の活性化を始めた動機、走行している様子や住民の声のほか、美しい鞆の浦地区の風景も紹介している。

  • Vol.1「人をつなぐモビリティ」より

Vol.2では、ピアノの原材料を育む森林調査の取り組みについて紹介。ヤマハ発動機では、北海道北見市‭でピアノの響板などに使われるアカエゾマツの森を管理している。100年後を見据えて森林資源を守るためには、広い森の姿を正確に把握しておく必要があり、産業用無人ヘリコプターによる森林計測サービスを用いて、森林資源の「見える化」に取り組んでいる。

「本当はすべて歩いて、森の姿を知りたい。でも、物理的に行けない場所がある。(無人ヘリによる森林計測で)正確なデータを取得できれば、林内の資源量の管理に貢献する」と話すのはヤマハ発動機の仲井一志さん(材料調達グループ/農学博士)。ムービーでは、音楽・楽器・100年後の未来のために、高精度なデータを取得し、資源の管理を正確に行いたいと活動を続ける姿を追っている。

  • Vol.2「奏でる森を育てるために」より