「薮から蛇」を「ヤブヘビ」、「棚からぼた餅」を「たなぼた」など、省略して日常的に使っている慣用句やことわざは意外と多いもの。普段あまり意識せず使っているかもしれませんが、Twitterではある新しい略語が話題になってます。

投稿者はメンタルヘルスケアアプリ「Awarefy(アウェアファイ)」を手掛ける株式会社Hakaliの取締役CTO・池内孝啓さん(@iktakahiro)。一体どんな言葉なのでしょうか?

当社の2021年卒社員が「釈迦に説法だと思いますが...」を「釈迦セポですが...」と略していてオフィスが騒然としている(@iktakahiroより引用)

  • (@iktakahiroより引用)

真面目なプロジェクトの報告で突然使われたという「釈迦セポ」。このパワーワード、池内さんの社内だけでなくTwitterユーザーの間でも騒然となっています。

リプライ欄や引用リツイートでは、「『藪ヘビ』みたいなことだったんだろうけど、語感も字面も日本語ではない」「たなぼた的なあれか、釈迦セポ良すぎる」「類友とかやぶ蛇とか棚ぼたとかは聞いたことあるけど釈迦セポは初めて聞いたw語呂が良すぎるww」と笑いと納得のコメントが続々。

「こうやって新しい言葉ができていくのですね 『馬の耳に念仏』は『ウマネン』とかどんどんできそう」「これは流行る 間違いない というか今度リアルで使う 絶対使う そして地味に流行らせていく」と、新しい言葉が生まれる瞬間を見たという声や、使ってみたいという意見も。

「釈迦に説法」はビジネスシーンでもよく使う言葉ですが、「シャカセポ」と略した途端、謎の語呂の良さと面白い響きに。「昼休みにこれ見た後、夕方に部長が『釈迦に説法なんだけど』って言ってるのが聞こえてきてメッチャ笑った」とツボに入った方もいる様子。

この投稿をした株式会社Hakaliの池内さんに、発言があった際の様子を伺いました。

「釈迦セポ」投稿者に聞いてみた

――社員さんが「釈迦セポ」発言をされたのは、どのような状況だったのでしょうか?

社内で利用しているSlackというチャットツールのなかで、社長に対して「プレゼン内容にこのような配慮を盛り込んだほうがよい」という意見を伝える際、「プレゼンについては釈迦セポだと思いますが……」という風に用いられました。社長はコンサルタントでもあるので、プレゼン資料に対する意見を述べる際に、社員本人なりの丁寧さを示したかったのかと思われます。

――「釈迦に説法ですが」という言葉自体は、ワンクッション置くために使う場面も多いですよね。この発言があった後、社長さんや他の社員さんはどのような反応をされたのでしょうか。

あまりにも自然に使われていたので、私自身は最初気づきませんでした。社内で「釈迦セポ……? これって釈迦に説法って言ってる……?」というざわつきが起こり始め、前後の内容からそうだと判明して笑いに変わりました。メッセージを受けた社長は当時席を外していて、完全に乗り遅れた! と申しておりました……(笑)。

――多くの反響が寄せられております。

この発言をした本人は、何気なく使ったものであり、自分が産みだしたものではないと思っているようできょとんとしています。私個人としては、SNSでの反応を見るに、これまで見慣れなかった表現として多くの方に受け止められているのだと考えています。

「まゆつば(眉に唾をつける)」「ちりつも(塵も積もれば山となる)」のような慣用句の省略形はこれまでにも幾つかありますが、「釈迦セポ」はそのあたらしい形なのかなとリプライや引用リツイートを見て思いました。「シャカセポ」というリズム感や語感が小気味よかったために、人々の注意を惹いたのかなと。また、「社内でも使う」「流行らせたい」という感想が見受けられますが、元々の「釈迦に説法ですが……」という緩衝表現を使う機会は、思いのほか多いものだなとも感じました。


語呂とリズム感が妙に心地よい「釈迦セポ」。他にも、略してみると使ってみたくなる意外なことわざや慣用句があるかもしれませんね。