『電影少女-VIDEO GIRL MAI2019-』で主演を務めたほか、NHK連続テレビ小説『エール』や『3年A組―今から皆さんは、人質ですー』でも存在感を発揮するなど、俳優として急成長中の萩原。2008年に子役として芸能界デビューし「人生の半分以上、このお仕事をしているんです」と22歳にして10年以上のキャリアを誇る彼だが、芸能界に興味を持った理由を聞いてみると「小島よしおさんに会いたくて」とにっこり。

「小学生の頃、小島よしおさんはみんなのスーパーヒーローだったんです。僕も小島さんに会いたくて、会いたくて。どうしたらいいんだろうと考えて、芸能事務所に入れば会えるんじゃないかと思って(笑)。若さの特権というか、何も考えずに芸能界に飛び込みました。それが今日まで続いているので、やってみないと何事もわからないものですよね」としみじみと話す。

役者としての自覚が芽生えた転機といえる作品は、日曜劇場『運命の人』。「“オカレモンJr.”などでバラエティ番組に出させていただいていたんですが、子役がたくさんいる現場だとスタッフさんも子役にペースを合わせてくれたりするんです。だから習い事の延長のような感覚もあって…。その後、中学1年生のときに『運命の人』に出演させていただいたのですが、そこで見た現場は、それまで見ていた景色と違いすぎて、ものすごく緊張しました。ただ有名人に会いたいと思って始めたものが、自分の目でいろいろな方のお芝居をきちんと見たことで『ちゃんとやってみたい』という気持ちに変わりました」と振り返る。

『運命の人』の現場では、「菅田くんがお兄ちゃん役をやっていて。たくさん話しかけてくれて、僕の緊張をほぐしてくれたんです」と菅田将暉と出会ったという。「お芝居をきちんとやりたいなと感じたときに、菅田くんを追いかけて同じ事務所に入りたいと思い、履歴書を送りました。現場で菅田くんの背中を見るたびに、いつも刺激を受けています」と尊敬しきり。「僕はもともと飽き性なんですが、役者というお仕事への興味は尽きません。次の作品に入るとなると、また新しい現場、新しい役、新しい人々と出会うことになります。日々新しいものに出会える仕事というのは、飽き性の僕にはとても向いているのかもしれません」と充実の時を迎えている。

スポーツが大好きだそうで、バスケットボール選手で2020年に亡くなったコービー・ブライアントの“マンバメンタリティ”の姿勢を心に刻んでいるのだとか。「キツいなと感じるときなどは特に、“飽くなき向上心を持ってよりよい自分を追求し続ける”というコービー・ブライアントの姿勢を思い出すようにしています。シンプルだけれど、それを続けていくのはとても難しいこと。でもそうしていくことで、いろいろな景色が見られると思っています」と力強く語っていた。

■萩原利久
1999年2月28日、埼玉県出身。2008年デビュー。2019年、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』で存在感を発揮し、『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』で連続ドラマ初主演を果たす。2021年はNHK BSプレミアム『ライオンのおやつ』、フジテレビ『イチケイのカラス』、『ラジエーションハウスII』などに出演。待機作として映画『牛首村』が控える。