俳優の奥平大兼が出演し、音楽ユニット・YOASOBIがCMソングを担当する、大塚製薬・カロリーメイトの新CM「Midnight Train」編が、27日より放送される。

  • 大塚製薬・カロリーメイトの新CMに出演した奥平大兼

毎年、受験シーズンに公開され、受験生を応援するCMとして話題の同シリーズ。今回は、新型コロナウイルスなどの影響を受け、今まで通りの学校⽣活や部活動に取り組むことができず「⾒えないものと闘った」昨年から少し変化。⾮⽇常が“⽇常”になり、完全燃焼できたことも不完全燃焼だったことも経験した受験生を描いている。受験生を奥平、その友人を青木柚が演じ、それらの日々を列車の車窓になぞらえ、思い出や悔しさ、未来への思いを糧にして進んでいく姿を表現した。

部活の仲間から寄せ書きされたサッカーボールを机に飾り、ひとり黙々と勉強する受験生(奥平)。暗闇を進む列車の車窓には、学校の校庭で笑い合いながら歩いたり、授業中にふざけ、海岸で花⽕を⾒上げてはしゃだりする友人(青木)との⽇々が映し出される。受験勉強で生じた互いの距離感、中止になった修学旅行、成果が出ない勉強に焦りを感じて勉強が手につかない日も。しかし、海辺で2人語り合ったことを思い出し、再び机に向かう。「進もう、すべてを栄養にして。」というメッセージとともに列車は大雨、吹雪にさらされながらも夜明けに向かって突き進んでいく。

CM楽曲には、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIの「あの夢をなぞって」を採用。バラード調にリアレンジし、再レコーディングしたオリジナルバージョンだ。歌詞はCMの世界観ともリンクし、受験生の背中を押してくれるようなCMソングとなっている。

■奥平大兼インタビュー
――今回のCM出演が決まったときの気持ちは?

カロリーメイトの CM は毎年⾒ていましたし、僕はカロリーメイトもよく⾷べるので、CMに出られるのは素直にすごく嬉しかったです。

――撮影で印象に残っているシーンはありますか?

友⼈役の⻘⽊柚くんとの、打ち上げ花⽕のシーンは、⻘春っぽいなと思いました。僕⾃⾝、あまり⻘春みたいな体験をできていなかったので、すごく良かったです。

――今回のテーマが「すべてを栄養にして。」ですが、奥平さんがつらい時などに栄養にするものはなんですか?

僕は⾳楽が⼤好きで、ひとりでいる時間も好きなので、ひとりで⾳楽を聴いたり……。旅⾏に⾏く、みたいなことではなくちょっとしたリラックスできることをしています。

――「進もう」という強いメッセージのあるCMですが、奥平さんが背中を押されたエピソードはありますか?

僕が芸能界(今の事務所)に⼊るきっかけがスカウトで、そのときは芸能界に対して憧れの気持ちもなく、⼊るかどうしようかという気持ちでいたのですが、⺟が「やるだけやって、できなかったらそのときに他のことをやればいいじゃん」と⾔ってくれました。それがきっかけで今こういう形になっているので、背中を押された、といえば僕はその思い出がすごく強いです。

■YOASOBI Ayase、ikuraインタビュー

――CMオリジナルバージョンにアレンジされる際、どのようなことを意識されましたか?

Ayase:最初にラフのVコンテを⾒せてもらって、どういうテーマであるかということと、そして受験⽣を応援する形でということは頭に⼊っていました。「あの夢をなぞって」は別で原作の⼩説があるわけですけど、その中から受験⽣に向けて伝えられるメッセージとリンクしている⾔葉は歌詞の中でたくさんあったので、その辺をどういう形で引き出してあげて、上⼿くマッチさせてあげられるかを考えていました。僕の気持ち的にはすごくスローテンポなんだけど、明るさはちゃんと出していきたいと思っていました。こういうご時世の中、しかも受験という⼤変なところに向かっていかないといけない学⽣さんたちに、「暗い」よりも「明るい」気持ちで背中を押してあげられる楽曲にしたいな、という気持ちはありました。

――どのような部分に注⽬して聞いてほしいと思いますか?

Ayase:オリジナルの原曲との違いという部分では、テンポ感や歌い回しなどたくさんあるのですが、特に聞いて欲しいポイントとしては、マニアックな話ですが、⾳楽のジャンル的にリズムがそもそも全く違う歌い⽅に変わっています。割と原曲は疾⾛感に⾝を任せて進んでいくような楽曲なんですが、今回は⼀歩後ろに引いた感じで、リズムをよりしっかりためて、リズムにのりながら着実に⼀歩⼀歩進んでいくということをイメージして、メロディーやリズムを構築したのでそこは注⽬して聞いて欲しいです。

ikura:私が歌うときすごく意識したのは、「暗いだけじゃなく前に進んでいって欲しい明るい気持ちを乗せて」とAyaseさんが⾔ってくれたのですが、その中でも底無しに明るくというよりも、やっぱりいろんな思いで受験に向かって準備している⼈たちがたくさんいると思うので、その「悔しさ」みたいなものもどこか節々で⼊れられたらと思っていたので、「ah~」というところにエッジボイスを⼊れたり、そういう細かいところのニュアンスを「頑張っている⼈を応援したいな」という私なりの気持ちを⼊れていたりするので、そういうところを聞いてもらえたらな、と思っています。

――今回の楽曲やCMに込められたメッセージに背中を押される受験⽣も多いかと思います。ikuraさんご⾃⾝が、受験の際に「背中を押された」⾔葉やエピソードはありますか

ikura:私は⾼校3年⽣の時に⼤学受験をしたのですが、その時に同じ学校で同じ塾に通っていた友達の4⼈くらいのグループがあって、みんなそれぞれ別の⼤学、全く別の進路に進む⼈たちでした。受験の時って本当に試験の時は⼀⼈きりで⾃分との戦いなんですけど、でも⼀緒に過ごしてきた時間だったり、本当に諦めそうになっちゃう時でも無理⽮理でも引っ張り出して「⼀緒に頑張ろうよ」って、肩を組んでくれる友達がいたことはすごく⾃分にとって⼤きかったな、と思います。その仲間と⼀緒に受験期を過ごせたことは⾃分にとってすごく⼤きかったです。

――受験⽣や、今何かに向かって頑張っている⽅々へメッセージをお願いします。

Ayase:なかなか⾃分の⽬標や夢を達成するためには簡単なことばかりだけじゃない、というのはもちろんそうだし、しんどいことも苦しいこともたくさんあると思うんですけど、そこで⾃分⾃⾝や夢に向き合ってきた時間の⻑さが、今後⽣きていく上でも新たな⽣活が始まっていく上で何か壁が⽴ちはだかってきた時にそれを乗り越えるための武器になっていくと僕は思っているので、今は⼀⽣懸命、後悔のないように頑張ってください!

ikura:なかなかこのようなご時世で⾃分たちの思うように受験勉強を進められなかったり、学校での⽣活がなかなかうまく進んでいかなかったりとかして、どこか⼼のもやもやが溜まっていってしまうようなことがあると思うんですが、そんな時に私たちの『あの夢をなぞって』という曲が皆さんの⼼に少しでも寄り添えて、そして背中を押すことができたらな、と思っています。本当につらくて⼤変な時期だと思いますが、最後まで⾛り抜いてもらえたらと思います。頑張ってください!