「BLアワード2015」で第1位を獲得した凪良ゆう氏の大ヒット小説を原作とする連続ドラマ『美しい彼』(11月18日スタート、MBS 毎週木曜24:59~ほか)で、俳優の萩原利久とダンス&ボーカルグループ・FANTASTICS from EXILE TRIBEの八木勇征がダブル主演を務める。BL作品で初共演を果たした2人は、「勇征くんの筋肉は美しい。憧れる!」「利久くんは目が美しい」と互いに惚れ惚れ。新たなジャンルにチャレンジしたことで、役者業へのさらなる力をもらったという彼らが、お互いの印象やBL作品に飛び込んだ心境を明かした。
主人公は、思うように言葉を発せない吃音症を持ち、幼い頃から周囲に馴染めず“ぼっち”を極める高校3年生・平良一成(萩原)と、学校のカースト頂点に君臨する圧倒的カリスマ・清居奏(八木)。平良は清居をひと目みた瞬間から恋に堕ちていたが、ある出来事をきっかけに2人の関係が急展開していく。
――大ヒットを果たしたBL小説のドラマ化となる本作。出演が決定したときのお気持ちから教えてください。
八木:まず、『美しい彼』というタイトルがとても印象に残りました。原作や脚本を読んでみると、スクールカーストにおいてキングである清居奏と、底辺にいる平良一成との関係はコミカルな部分もあり、それでいて核心をついてくるようなメッセージ性も込められていて。学校での出来事を含め、僕自身「わかるな」と思うような心情が描かれていていろいろなことに気付かされるストーリーだなと思いました。
萩原:10代でいろいろな高校生役をやらせていただきましたが、初めて経験するジャンルです。やったことのないものは緊張しますし、楽しみな気持ちやチャレンジしたいという思いなど、あらゆる感情が同時に湧いてきました。平良は表面上と心の中では相反するものを抱えている役柄ですが、脚本の段階でリアリティを感じることができました。監督がモノローグ部分をコミカルに描いていきたいとおっしゃっていたので、モノローグの部分含め、平良のまっすぐさを表現していきたいなと思いました。
――BL作品に飛び込むことに戸惑いはありましたか?
八木:戸惑いはまったくありませんでした。今はボーイズラブを題材としたあらゆる作品が生まれ、多くの人がそれに触れる機会のある時代だと感じています。僕自身、様々な作品を観て、いろいろな恋愛観があることを知り、また『美しい彼』に触れたことで、さらに「愛は自由で、形のないものなんだ」という思いを強くしています。
萩原:僕も男性同士の恋愛ということについては、まったく偏見はありません。脚本を読んでも違和感はありませんでした。ただ、いざ作品として表現するとなると、男性同士だと身長がほぼ同じだったりするので、どんなやり取りをする上でも目線が同じになったり、ストーリーとして“攻め”と“受け”がいるなど、見せ方の部分でやったことのないことばかり。美しく見せるためにはどう動いたらいいのかなど、そういった意味での緊張がありました。