住宅金融支援機構は10月12日、「2020年度 住宅ローン借換えの実態調査」の結果を発表した。調査期間は2021年4月26日~5月5日、調査対象は現在住宅ローンを借入している人で2020年4月~2021年3月までに借換えした人、有効回答は1,000人。

借換え理由、「金利が低くなるから」がトップ

  • 借換えによる毎月の返済額の増減(借換え後の金利タイプ別)(出典:住宅金融支援機構Webサイト)

借換え後の金利タイプを調べると、「変動型」が50.2%(2019年度調査49.2%)、「固定期間選択型」が41.5%(同40.5%)、「全期間固定型」が8.3%(同10.3%)と、「変動型」と「固定期間選択型」が前回から増加したのに対し、「全期間固定型」は減少した。

借換えを行った理由については、全ての金利タイプにおいて「金利が低くなるから」(変動型60.2%、固定期間選択型48.0%、全期間固定型50.6%)が最も多く、次いで「返済額が少なくなるから」(同36.3%、同28.7%、同31.3%)との順に。なお、固定期間選択型および全期間固定型では「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」(同9.4%、同21.4%、同19.3%)が変動型より高かった。

借換えによる毎月返済額の増減を聞くと、変動型では「減少額5,000円以下」(25.3%)、固定期間選択型では「同5,000円超~1万円以下」(19.4%)が最多。他方、全期間固定型では「同5,000円以下」(26.7%)が一番多かったが、「増加した」という人も24%いた。

借換えによる毎月返済額の減少分の使い道については、「生活費」(同50.3%、同34.1%、同50.0%)と「教育費」(同22.7%、同21.5%、同17.4%)が多い傾向に。また、全期間固定型では「貯蓄(住宅リフォームの資金以外)」(同17.9%、同11.6%、同23.9%)の割合も高いことがわかった。