キリンビールは、2020年10月から発売している「氷結 無糖 レモン」のリニューアルを実施、それに伴いリニューアルのポイントや、料理研究家・コウケンテツさんによる同商品に合う料理を紹介する発表会を行った。
甘くない「氷結 無糖 レモン」リニューアルでどう変わった?
最初に、キリンビール マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当 カテゴリーマネージャー 鈴木郁真氏から「氷結 無糖 レモン」がヒットしている理由と、リニューアルについて解説が行われた。
アルコール度数7%と4%の2種類を展開する、無糖のレモンチューハイ「氷結 無糖 レモン」は、キリンビールが過去10年間に発売したRTD飲料362品のなかでも最速で1.5億本を突破、さらに最高売上を記録と好調な売れ行きを見せているという。「甘くないレモンチューハイ」が、なぜ今ウケているのだろうか。
「氷結 無糖 レモン」が好調な理由として、鈴木氏は2つの市場環境の変化を挙げた。
「缶チューハイなどのRTDカテゴリ市場は、コロナ禍における変化と、酒税法改正における変化の影響を受けました。まずコロナ禍での変化ですが、自宅で過ごす時間が増えて食事と一緒にお酒を飲む機会が増えたことや、運動不足で健康意識が高まっていることが挙げられます。それにより、『食事の時間を楽しみたい』『心と体を気遣いたい』というニーズがより求められるようになっています」。
もうひとつの変化である2020年10月の「酒税法改正」では、その影響を受け、これまでビール類を飲んでいたユーザーがRTDを飲むようになったという。「キリンビールの調査によると、ビール類ユーザーはRTDに対して『甘くなさ』『果実の味わいを楽しめる』といった期待をしていることがわかっています」と鈴木氏。
「氷結 無糖 レモン」は、「健康志向」「甘さはいらないが果実感は欲しい」「食事の時間を楽しみたい」といったユーザーのニーズを捉え、ヒットにつながったと同社は分析する。一方、まだ「無糖は味気なさそう、レモンの味まで薄そう」という連想を持つ方も多く、「無糖=おいしい」ということをより発信していきたいと鈴木氏は語る。
今回のリニューアルでは、「氷結 無糖 レモン」の特徴であるスッキリ感はそのままに、よりレモンが引き立つおいしさを追求している。現行品と比較したユーザーの評価は「澄み切ったレモン感」が現行品から161%、「バランスの良さ」は138%、「飲みやすさ」は130%アップしているという。
またパッケージは現行商品の透明感を大事にしつつ、「キリっとおいしい」と味覚を伝えるコピーや、イラストのレモンのみずみずしさをアップするなど、"レモン引き立つおいしさ"が伝わるデザインとなっている。
コウケンテツさんオススメの「氷結 無糖 レモン」と合うレシピ
「氷結 無糖 レモン」は、食事と一緒に楽しむ方も多いようだ。料理研究家 コウケンテツさんと、同商品を開発したキリンビール マーケティング部 商品開発研究所 小山 裕之氏とのトークセッションでは、「氷結 無糖 レモン」をより楽しむためのレシピが2つ紹介された。
普段からレモンチューハイを楽しんでいるというコウさん。「氷結 無糖 レモン」を始めて飲んだ時は、強い果実味と飲みごたえ、すっきり感のバランスに驚いたという。「日本の食卓は、和食、洋食、中華、インドなど様々な料理が集まりますが、どれにも合う万能選手のような印象ですね。品数が多いのも日本の家庭料理の特徴なので、口をスッキリさせて違う料理を楽しむような使い方もできます」と食事との相性の良さも実感している様子。
「デイリーに飲んで欲しいので、簡単に作れるものにしました」とコウさんが紹介するレシピは、いずれも手軽に作れそうだ。
オイルサーディンとねぎの梅和え
▼コウケンテツさんコメント
オイルサーディンの産地であるフランスのブルターニュに行った時、軽やかな微発砲のスパークリングワインが地元でよく飲まれていたんです。ネギを薄く切ると、オイルサーディンとよく合います。また、梅やしょうがなど和のテイストも合うんですよね。別々で食べてもいいし、ガーッと混ぜても美味しいですよ。
タラのトマト蒸し煮
▼コウケンテツさんコメント
これから寒くなるとタラが美味しい時期になりますが、鍋だけじゃなくてトマトとの相性も抜群です。「氷結 無糖 レモン」はトマトの酸味ともマッチします。またこのレシピはタラやトマト、全部切って煮るだけなので簡単です。バゲットを添えればお腹もいっぱいになりますし、「氷結 無糖 レモン」が進みますよ。タラの臭みが気になるという方もいるかもしれませんが、レモン感がキュッと消してくれます。
ほかにも、揚げ物全般や、季節の野菜とも相性が良さそうとコウさん。「これからの季節なら、根菜のチップスや、和風のだしとも合いそうなのでおひたしとかも楽しんで欲しいですね」。甘さがない分、繊細な味わいも楽しめそうだ。
開発を担当した小山さんからは、開発時のエピソードも。「香りや味が残りすぎると食事の邪魔になってしまうので、バランスに気を付けて仕上げました。また、甘くないので薄く感じられやすく、酸味や塩味、うまみなど、味の厚みを感じてもらえるよう工夫しています。原料の選定にもこだわっていて、7%はお酒感がありつつスッキリとした味わいのレモン果汁を、4%はアルコール度数が低いため薄く感じないよう味わいがしっかりしたレモン果汁を選んでいます」と、食事に合う理由も挙げられた。
最後にコウさんは、「こういうご時世なので、なかなか大勢で集まれないと思うのですが、身近な家族と毎日の食卓でリフレッシュして、明日への活力になるような素敵な食生活を送ってほしいな、と思っております」と締めくくった。