「第20回テレビ朝日新人シナリオ大賞」の授賞式が21日、東京・六本木のテレビ朝日で行われ、大賞作品が発表された。

  • 前列左から坪井努さん、六藤あまねさん、近藤真由美さん、後列左から井上由美子氏、岡田惠和氏、両沢和幸氏=テレビ朝日提供

2000年7月の創設以来、数多くのシナリオライターを輩出してきた「テレビ朝日新人シナリオ大賞」(主催・テレビ朝日、後援・朝日新聞社、BS朝日、東映、幻冬舎)の21回目となる今回はテレビドラマ、配信ドラマの2部門で「ホームドラマ」をテーマに作品を募集し、計1453編(テレビドラマ部門:847編、配信ドラマ部門:606編)の応募が。8月31日に、選考委員の井上由美子氏、岡田惠和氏、両沢和幸氏による最終選考会が行なわれ、3編の受賞作品が決定した。

大賞(賞金500万円)に輝いたのは、六藤あまねさんの『バイシクルレース~負けられないこの夏の戦い~』(テレビドラマ部門)。優秀賞(100万円)には近藤真由美さんの『寄生虫女、ニワトリ男』(配信ドラマ部門)、坪井努さんの『二人の光』(テレビドラマ部門)が選ばれた。

現在大学4年生の六藤さんは「本日は大学の夏休み最後の日なのですが、こんな日に大賞をいただくことができ、きっとこれからの人生で何度も振り返る忘れられない日になると思います。今日を単なる“思い出の日”にするのではなくて、脚本家としての初日にできるようにこれから頑張っていきたいと思います」と、受賞の喜びを語った。

選考委員からは、「電動自転車を奪い合う家族の話という、ユニークな視点が面白かった」(両沢)、「他愛ない話ですが、非常に説得力があり、登場人物がとにかくかわいくて憎めない作品」(岡田氏)、「家族という大きなテーマに対して、自転車の取り合いという、ささやかな題材を持ってきたところに並々ならぬセンスを感じた」(井上氏)と、印象的な設定とキャラクターの愛らしさを絶賛する講評が寄せられている。