SNSに投稿された番組の感想を見ると、「あの頃のフジテレビが帰ってきた」「いいともを思い出した」など、全盛期のフジを知る視聴者から好意的な意見が多数寄せられた。
これに対し、萬匠氏は「僕は『いいとも』を担当したことがなかったんですけど、生電話のコーナーを振り返ってみると、自分の中にも脈々と流れる“血”があるのかなと思ったりして、そうやって意識していないところでフジテレビらしさというものが出せて、本当に良かったなと思います」とコメント。
中嶋氏は「やっぱり地上波テレビにしかできないことをやり続けないと、誰も見てくれなくなってしまうというのを、今回の番組に限らず、常日頃意識しながら作っているので、そういった意味で、『テレビって面白いな』とか、もっと言えば『フジテレビ面白いな』と思ってもらえればうれしいですね。テレビの前により多くの人が集まり続けてくれればいいなというのが1つの思いなので、そういう番組になったのであれば良かったなと思います」と話した。
■松本の「大成功」ツイートに救われる
早くも第2弾を期待する声があがっているが、萬匠氏は「放送前に『あんな豪華なかつてないMC陣で面白くならないわけがない』と言われ続けて、これは本当に失敗したらどうなってしまうんだろう…と、とにかく心配だったので、ちょっとまだ来年のことは考えられないというのが正直な気持ちです(笑)」と本音を吐露。放送後、松本が「大成功ぽい感じです!皆さんお疲れ様でした!」とツイートしたのを受け、「“大成功”という松本さんの文字を見て、本当に良かったなと思いました」と救われたそうだ。
一方の中嶋氏は「とにかくまずは1回限りの最高に面白いと思えるものを作るという精神でやっていますので、先のことは考えていないです」という姿勢。
これまで『27時間テレビ』内の歌のコーナーで『FNS歌謡祭』のスタッフが演出を請け負うなど部分的に協力することはあったが、今回のように、お笑い班と音楽班のスタッフが、がっぷり四つで組み合って1つの番組を制作するのは初めての試みだといい、中嶋氏は「班の垣根を越えた番組作りというのが実現したので、これをきっかけに出会ったスタッフや、出演者の皆さんで新しいことを生み出せていけば、テレビがもっと面白くなるんじゃないかと思うので、そのきっかけになればいいなと心から思います」と願った。
●中嶋優一
1972年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、96年にフジテレビジョン入社。『めちゃ×2イケてるッ!』『ピカルの定理』『笑っていいとも!』『ヨルタモリ』『ダウンタウンなう』などを経て、現在は『ワイドナショー』『人志松本の酒のツマミになる話』『新しいカギ』『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』『ジャンクSPORTS』『IPPONグランプリ』『人志松本のすべらない話』『まっちゃんねる』『HEY!HEY!NEO!』『まつもtoなかい ~マッチングな夜~』『二宮ん家』『お笑いオムニバスGP』などを担当する。
●萬匠祐基
1976年生まれ、東京都出身。早稲田大学卒業後、99年にフジテレビジョン入社。『LOVE LOVE あいしてる』『HEY! HEY! HEY!』『ジャンクSPORTS』などを担当し、『VS嵐』『VS魂』を立ち上げ、企画・総合演出を担当。現在は『人志松本の酒のツマミになる話』プロデューサーを務める。