「鼻につく」とはどうも気に入らない、うっとうしくて嫌な感じがするときに使われる言葉です。「鼻につく人」「鼻につく言動」といった使い方がありますが、状況によってニュアンスが異なるため、意味や正しい使い方を理解しておくことが大切です。

この記事では、鼻につくの意味や語源、類語や対義語について解説します。英語での表現方法も紹介しますので、ぜひ読んでみてください。

  • 鼻につくの意味

    鼻につくは人のふるまいを嫌なにおいに例えた慣用句です

鼻につくの意味

鼻につくとは「人のふるまいがうっとうしく感じる」「飽きて嫌になる」という意味の慣用句です。人のふるまいでどうも気に入らない、嫌な感じがするときに使われます。

もともとは「におい」から生まれた言葉で、強い香りや嫌な香りを嗅ぐといつまでも鼻に残ることを表していました。嫌なにおいを何度も繰り返し嗅がされると、嫌な気持ちになります。

そのため、鼻につくは繰り返される不快なふるまいを「におい」にたとえて、鼻につくと表現されています。

  • 鼻につくの意味

    鼻につくという言葉を正しく使えるように意味を理解しましょう

鼻につくの例文

鼻につくを正しく使えるように例文をいくつか紹介します。何に対して鼻につくと表現されているのか、文章をしっかりと読んで理解しましょう。

・会話に加わりたいのはわかるけど、知ったかぶりをするのが鼻につく

知ったかぶりや自慢気な態度は人によっては鼻につく態度であることを覚えておきましょう。

・隣の部署にいる女性社員の話し方が鼻につく

鼻につく話し方は個人の感じ方によって異なるので、人によってはこの女性社員の話し方は気にならない場合もあります。

・上司の親父ギャグ、最初は笑っていましたが毎日聞かされていれば鼻についてきます

毎日だとバリエーションも少なくなりますし、慣れてくるのもあって「飽きて嫌になる」のでしょう。

どの例文もポイントは相手が繰り返し行っていること。こちらの意思を問わずに繰り返されるため、負の感情が大きくなり、「あぁ、うっとうしい」と感じるようになるわけです。

  • 鼻につくの例文

    鼻につく人は話し方や声などに特徴があるようです

鼻につくの類語

鼻につくにはいくつか似た言葉があります。それぞれニュアンスが異なるので意味を理解して使うことが大切です。においに関するものと人の言動に関するものをいくつかご紹介しましょう。

■感情を逆なでする

「感情を逆なでする」とは「不快に思うような態度や言動をされたときの気持ち」を表現するときに使います。「気持ちを逆なでする」や「神経を逆なでする」と表現されることも可能です。

・友達が私の気持ちを逆なでするようなことをしてくる
・同僚はよく上司の感情を逆なでするような発言をする

不快に思う言動や態度はわざとではなく、無意識でやっていることもあります。鼻につく人の特徴と似ており、鼻につく態度が感情を逆なでするともいえるでしょう。

■うっとうしい

「うっとうしい」は「気持ちがふさぎ込んで晴れ晴れしない」「わずらわしい」といった心情を表す言葉です。使い方としては下記になります。

・今日は一日中じめっとしていてうっとうしい天気だ
・こちらの気持ちも構わずに話しかけてくる知人がうっとうしい
・忙しいのに電話が鳴りやまずうっとうしい

「うっとうしい」は対象に対して嫌な感情を持っているときに使います。人に対しても使いますが、「邪魔」という意味にもとらえられるため、言い方や状況によっては辛く感じる方もいるでしょう。悪口ととらえられることもあるため、人に対して使うときは相手の心情も考えてから使うようにしてください。

■嫌味を感じる

「嫌味を感じる」は相手の言動やふるまいに対して、不快に感じている気持ちを表すときに使用します。言葉や行動による嫌がらせを受けたときにも使うことが可能です。

・あなたのその嫌味に感じるような言い方はなんとかならないのか
・あのときの友人の発言には嫌味を感じた

「嫌味」は発言や行動をした人が相手を傷つける気持ちがなくても、周囲が嫌味と判断すれば嫌味となります。意図していなくとも嫌味にとらえられることもあるので注意したいものです。

  • 鼻につくの類語

    鼻につく人と思われないようにしたいものです

鼻につくの対義語

鼻につくの対義語として、「好感が持てる」「屁とも思わない」について解説します。

■好感が持てる

「好感が持てる」とは、相手の言動やふるまいが好ましい印象であることを表しています。「感じがよい」「好印象」とも表現することが可能です。

・いつ電話しても丁寧な対応に好感が持てる
・彼女は誰にでも裏表なく接する好感が持てる人だ

「好感が持てる」は「持てない」にすることで否定も可能です。状況にあわせて使いわけましょう。

■屁とも思わない

「屁とも思わない」とは「なんとも感じない」「問題にしない」という意味を持つ慣用句です。相手の言動やふるまいがネガティブなものであっても「屁」だとも思わないという意味があり、「なんとも感じない」ことを表しています。

・彼は悪口を言われているが屁とも思わないようだ
・新人なのに悪質なクレームを屁とも思わないようで、冷静に対応している姿に感心した

他人の言動や感情に振り回されず「屁とも思わない」人は、メンタルの強い人ともいえるでしょう。

  • 鼻につくの対義語

    鼻につく人よりも「好感が持てる」人と呼ばれたいですね

鼻につくの英語と例文

鼻につくという英単語はありません。ニュアンスの似ている英語表現をご紹介します。

■ to get up someone's nose

「to get up someone's nose」は鼻につくという意味があります。「someone's」に不快感を受けている人を入れて使いましょう。

・The junior staff member's comments seemed to get up my boss's nose.
 その後輩の発言は上司の鼻につくようだ

■ stick in my craw

「stick in my craw」は「しゃくにさわる、気にくわない、我慢ならない」という意味があります。

・She sticks in my craw
 彼女のことが鼻につく
  • 鼻につくの英語と例文

    それぞれのニュアンスを理解して使いわけましょう

鼻につくの意味を理解して正しく使おう

鼻につくという言葉は、うっとうしくて嫌な感じがするときに使われる言葉です。ネガティブなニュアンスで使われることが多い言葉なので、ストレートに他人に伝えるのは避けたほうがいいでしょう。

この記事では鼻につくの意味や語源、類語、例文について解説しました。日常生活でも使いやすい言葉ですが、語源から理解することで類語とも正しく使いわけることができます。英語表現では直訳ができないため、ニュアンスが似ているものをご紹介しました。ビジネスシーンや日常生活に使ってみてください。