ワタミは7月8日、唐揚げとテリー伊藤こだわりの玉子焼きを販売する「から揚げの天才」100店舗目となる下板橋店をオープン。開店当日には代表取締役会長兼グループCEO 渡邉美樹会長とテリー伊藤さんが登場し、100店舗達成記念セレモニーが行われた。

■「から揚げの天才」、日本最速記録で100店舗達成

「から揚げの天才」とは、東京都を中心に関東に出店しているから揚げと玉子焼きの専門店。テリー伊藤さんが大社長として経営に携わり、同氏の実家が玉子焼き屋であることから出汁と卵にこだわり丁寧に焼きあげた玉子焼きを提供している。

そして2年7カ月で100店舗を達成するスピード出店は、日本の外食チェーンでは最短とのこと。

  • 7月8日にオープンした「から揚げの天才 下板橋店」

    7月8日にオープンした「から揚げの天才 下板橋店」

今回実施された100店舗達成記念セレモニーでは、渡邉会長より今後の展開として「380万円出店モデル」、「唐揚げメニューの拡充」、「中国進出」について発表された。

▼低投資「380万円出店モデル」投入

「から揚げの天才」は開店以来、「999万円出店モデル」として初期投資額を抑えた店舗経営を実施してきた。そしてこのたび100店舗を達成し、さらに初期投資額を抑えた低投資を行うとして「380万円出店モデル」を投入。駐車場の空きスペースを活用したコンテナ型店舗の出店など、より出店しやすいフォーマットを活用していくという。

  • 「から揚げの天才」380万円出店モデルのイメージ図

    「から揚げの天才」380万円出店モデルのイメージ図

唐揚げ業界はコロナ禍のテイクアウト需要により盛り上がりを見せる業界のひとつ。そんなレッドオーシャンのなかで勝ち抜くためにも、さらなる店舗増加を目指しているとのこと。

▼年間で20種類へ! 「唐揚げメニューの拡充」

さらに「から揚げの天才」は、100店舗出店とともに唐揚げメニューを増加させるという。8月1日よりレギュラーメニュー「デカから」は3品から6品へ、期間限定メニューは1品から2品となる。

新たなレギュラーメニューに加わる品は、期間限定メニューで人気を集めた「めんたいマヨ」「ハニーマスタード」「テリマヨ」の3品。期間限定メニューとあわせ、年間で20種類の唐揚げを楽しめるようになる。

今回の唐揚げメニュー拡充の背景には、週に約1回のペースで来店されるコアな来店客も飽きさせない商品展開を実現したいという想いが込められているのだという。

▼日本の唐揚げを海外へ「中国進出」

また、同店は国内100店舗達成につづき、海外1号店として中国・上海に「から揚げの天才 北外滩来福士店」のオープンを予定している。

2020年4月には、新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑みて、中国本土で展開している外食店舗「和民」全店舗を撤退。しかし、中国経済の再成長をふまえ、「から揚げの天才」の出店を進めていくことを決断した。「から揚げの天才 北外滩来福士店」では国内店舗と同様に、テイクアウトだけでなく店内には16席のイートインスペースを設置。揚げたての唐揚げとこだわりの玉子焼きを楽しめるとのこと。

■渡邉会長とテリー伊藤が語る「から揚げの天才」への想い

そして100店舗達成記念セレモニーの締めくくりには、新店舗開店を祝福して渡邉会長とテリー伊藤さんによるくす玉開きが行われた。

渡邉会長は「緊急事態宣言が発出すると、月間4億円の赤字になるほど辛い状況にあるが、それは受けるべきだと考えている」と語る一方で、「緊急事態宣言を出すのであればちゃんと"緊急事態"にしてほしい。町を歩き、現状をしっかりと理解してほしい」と、政府への想いを語った。

タレントや演出家としても活躍するテリー伊藤は、「自分の名前でお店を出している以上、一生懸命いいものを届けていきたい」という想いにつづけて、どんな状況下でも「生きている限り社員を守る」といった強い意志を持つ渡邉会長の前向きな姿勢を称賛。ともに「から揚げの天才」を育てていきたいと語った。