音楽ストリーミングサービス・Spotifyが29日、オンラインで「Spotifyポッドキャスト戦略記者説明会」を開き、今秋から国内でポッドキャストクリエイター育成プログラム「Sound Up」を開始すると発表した。
「Sound Up」は、様々な課題に直面するコミュニティや少数派の人々の声をポッドキャストを通じて世界に届け、「多様性のある社会の実現」を目指す目的で2018年にスタート。これまでアメリカ、イギリス、ドイツ、スウェーデン、オーストラリア、アルゼンチン、インドなどで実施し、パイロット版の作品の中にはアワード受賞で高く評価され、その後に人気番組となった例もある。
Spotifyは、このプログラムを日本でも行うにあたり、ジェンダー格差が社会的な課題として認識されていることに着目。女性クリエイターを育成し、「自分らしく」生きたいと考える女性が、自身の考えや価値観を発信する番組を生み出せるようサポートしていく。プログラムの企画・運営を担当するファシリテーターは、人気ポッドキャスト番組のパーソナリティを務める平野紗季子氏と樋口聖典氏が務める。
本日より、専用サイトにて受講希望者を公募(7月25日23時59分締め切り)。「女性(性自認が女性の方を含む)」「20歳以上の日本居住者」「素晴らしいアイデアを持ったポッドキャスター希望者」「全てのカリキュラムに参加いただける方」が応募条件となる。
審査を通過した10名にはノート型パソコンやWi-Fiデバイス、マイク、ヘッドホンなど、制作や編集作業に必要な機材が提供される。10名は、9月27日からオンラインで行われる計4週間(全8回)の前期プログラムに参加。来年にも後期プログラムを受講し、最終的にはSpotifyの制作費出資のもと、自身が企画する番組のパイロット版を制作する。そのうち優れた作品は、Spotifyオリジナル、または独占配信番組として世界のリスナーへの配信が検討されている。